子供の腰痛の原因とは?改善・対処方法も徹底解説!
カテゴリー:腰の痛み
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本日は「子供の腰痛の原因とは?改善・対処方法も徹底解説!」という内容になります。
「子供なのになんで腰痛になるの?しかもそんなに動いていないのに…」と思われますよね。
その疑問にお答えします。
Contents
10代に多い腰痛とは?
10代の子供の身体はみずみずしく、柔軟性に富んでいるのですが、様々な要因が重なることで腰痛を発症してしまいます。
要因としては、
- 運動
- 姿勢
- 反りすぎの腰
- 側弯による腰痛(年齢を重ねていくにつれて発症)
- 先天的なもの
- 事故やケガ
- 習慣や環境的要素
- 精神的、病気、疾患
などなど、様々な要因が関与しています。
子供の腰痛の原因
子供の腰痛のには記のような原因があります。
・サッカーや野球、バスケの繰り返し動作によるもの
・家での姿勢
・ランドセルの重さによる猫背
などがあります。
ここから1つずつ詳しく解説していきます。
サッカーや野球、バスケの繰り返し動作によるもの
サッカーや野球、バスケ、他にはテニスなどで多い「捻り動作」の繰り返しが腰への大きな負担となります。
この「捻り動作」の繰り返し、もしくは一度の大きな負荷によって起きるのが腰椎分離症なのです。
症状としては
- 背中を反ると腰が痛い
- 前屈みをすると腰が痛くて、前屈みになれない
となります。
捻り動作をすると筋肉が付いている骨の箇所に大きなストレスが加わります。
柔らかい筋肉の状態ならば骨が強く引っ張られることはないのですが、筋肉が硬いことで骨を引っ張る力が強くなり、繰り返し動作によりついには骨が金属疲労のように折れてしまうのです。
ここまで筋肉が硬くなる理由には下記のことが挙げられます。
環境的要因
運動をする環境により腰への負担が増すことで、筋肉は硬くなり、硬くなることで筋肉のくっ付いている個所にストレスがかかり、ついには金属疲労のように骨が折れてしまいます。
硬い床やグランド、雨の日が続いたりすると駐車場やコンクリートなどでの運動が続くこともありますよね。
一時的ならいいのですが、継続しての硬い床での運動は次第に腰への負担と疲労が蓄積していきます。
全くしてはダメ、というものではないのですが、せめて練習内容の工夫をお願いしたいものです。
身体的要因
成長期ということもあり、骨の成長に筋肉が付いてゆけずに十分な柔軟性が保つことが難しい状態となります。
そして、十分なケアがなされないままに連日練習が続くことでさらに筋肉の柔軟性は失われていき腰痛を感じるようになり、ついには腰痛分離症になってしまうのです。
家での姿勢
自宅にいる時間が長いということは、座っている時間も長いくなります。
座っているだけなら問題ないのですが、何にどのような姿勢で座っているかがとても重要です。
自宅で何をして過ごしているのかというとスマホかゲームでしょう。
そうなると座っている環境は…
- 座椅子
- 床に座る
- ソファー
となり、猫背姿勢は強化され、骨格としてさらに身につきやすくなります。
猫背製造イスと行っても過言ではありません。
親御さんは自宅でお子さんが、何にどのような姿勢で座っているのかを是非とも確認してみてください。
ランドセルの重さによる猫背
最近の子供のランドセルの重さの平均はご存知ですか?
国の調査では、平均5.7キロ、最重量の時には10キロを超える子もいるとか…(´゚д゚`)
少し身体が大きければいいのですが、小学低学年ではまだまだ伸長は低く、骨格も十分に形成されていません。
重い荷物を背負うと身体はどうなるでしょう?
そう、腰は前屈みになり猫背になるのです。
この姿勢を毎日続けていくと腰の筋肉は子供とはいえ緊張状態が続き、張りや重み、ついには痛みとなり最終的には猫背の完成となるのです。
ただランドセルが重いだけなのに…。
ランドセルの重さについては、学校側でも何かしらの配慮をお願いしたいものです。。。
子供の腰痛の改善・対処方法
では子供の腰痛への対処方法をご紹介します。
ストレッチを行う
定番ですがストレッチです。
腰痛予防には腰周辺はもちろん、太もも前後の筋肉のストレッチを行う必要があります。
方法も簡単ですので是非とも行ってみてください☆
腰のストレッチは仰向けで膝を抱えるように丸くなるだけです。
この時膝は胸につけるように手で引き寄せ、頭も上げるとより効果的です。
太もも前のストレッチ
立ったまま足首を持ち、かかとをお尻につけることでより効果的になります。
太もも裏のストレッチ
胸を張り倒れることがポイントです。
お腹を丸めると効果も半減しますので、正しい姿勢で行いましょう!
折角の機会なので、ストレッチはお風呂上がりにお子さんと一緒にいかがですか?
患部に湿布を貼る
よくある質問の中で「湿布って使ってもいいですか?」と聞かれることがあります。
画像にて患部に何も異常がない場合にはおそらく効果はないでしょう。
なぜなら湿布の効能と腰の状態がミスマッチだからです。
腰痛分離症などのように炎症や熱感がある時には消炎鎮痛効果の湿布は効果的です。
湿布を貼って「楽になった」感覚があれば貼り続けてもよいでしょう。
皮膚が荒れないように気をつけてください。
悪い姿勢を直す
一番は家での座り方の改善でしょう。
スマホ、ゲームがダメなのではなく、座り方に工夫が必要です。
座椅子やソファーでは骨盤が前傾になり、腰と背中が丸まる格好となり、首が前に出る姿勢を助長してしまいます。
それを防ぐ椅子として、当院でお勧めしているのはアーユルチェアという椅子です。
骨盤が斜めにならず、自然と腰が立ち真っ直ぐ座ることができます。
私も【キャスタータイプ】を使っていますが、自然と骨盤は立ち上がり、不思議なことにパソコンの入力ミスもかなり少なくなります。
最初は「骨盤が真っ直ぐすぎて座りづらいなぁ」と感じていましたが、座り続けるうちにシックリくるようになり、いざ普通の椅子に座ると腰が立たずに芯が無くなる感覚です。
パソコン作業やテレビを見る時にはピッタリな椅子ですよ☆
【座面イス&座面シートタイプ】は床に座る時に大変楽に座ることができます。
床に座る生活様式のご家庭にはピッタリです。
座椅子に座ることが多い方には、その座椅子の上に置いて座ることもできますし、移動可能ですので場所を選ばすに座ることができます。
ただし、骨盤が立つために下を見るような姿勢、例えばスマホや本を見る姿勢ではあまりお勧めできませんのでお見知りおきを…
運動習慣をつける
動かないことで筋肉が硬くなり、腰痛を引き起こします。
最近は公園で遊ぶことも減り、たとえ公園で子供たちが集まっていてもゲーム機を持ち寄り屋根のあるベンチで頭を寄せ合い無言で楽しんでいる(!?)様子を目にします。
公園の使い方が少し違うような…と思うのですが、我が子ではないのでそこまでは言えず…
小学生のうちは、休日はお子さんと一緒に外で遊ぶ習慣をつけていただければと思います。
スマホやゲームの時間を減らす
スマホやタブレットは今では生活の中では欠かすことできない必需品です。
ゲームも考える力、記憶力や集中力の向上などの効果が期待できることもあり、一概には不利益になるものではありません。
「何事も過ぎたるは及ばざるが如し」ですので、どう向き合って付き合うかが大切です。
我が家では
- 時間を決める
- ゲームをする場所を決める
という決まりを子供達と設けています。
腰痛にならないようにスマホやタブレット、ゲームとうまく付き合う方法をお子さんと共有できるといいですね!
子供と大人の腰痛の違い
大人になると仕事の環境に大きく左右され、運動不足などににより筋肉も柔軟性が低下して腰痛になりやすくなります。
そして子供の場合も生活環境や習慣、運動のし過ぎにより腰痛になりやすくなるのですが、大人と子供の腰痛には大きな違いがあります。
それは大人のように長期間続くような腰痛はとても少ないということ。
たとえ筋肉が硬くなったとしても、普段の遊びの中や授業など身体を動かす機会によって状態は戻るものなので、長期間続く腰痛はごくわずかなのです。
ですが、その長期間続く腰痛というのが「腰椎分離症」という障害です。
これは激しい運動などにより腰の骨が折れてしまい、完全に治るまでに数か月も要するもので、骨がくっ付くまでの期間痛みを抱えることになります。
腰痛は将来へのリスク
たとえ子供の頃の腰痛が一時的であっても、その時に身体は腰痛をなくそうと体形と姿勢を気づかないうちに変えてしまいます。
「あれっ?あの子ってあんな立ち方してたっけ?」と気づいてから治すのはかなりの労力を要します。
反り腰が強いと将来、脊柱管狭窄症になりやすく、左右の背骨がゆがむことで「側弯」という姿勢に影響する骨格となってしまいます。
将来の為に子供の頃より良い状態をキープしてあげるコトが親としての務めでしょう。
腰痛の時、病院は何科へ受診?
さて、腰に何かしらの症状を感じた時には、病院の何科に行けば良いのでしょう?
この場合は整形外科を受診し画像診断を受けるべきです。
腰椎分離症の時にはレントゲンやMRIでは写らないこともあるので、CTまで撮ることもあります。
きちんとした診断を基に治療を受けることで、治療の期間を短くすることに繋がるのです。
親御さんは「いつか治るでしょ。少し我慢しなさい!」と言わないでくださいネ!
腰痛は身体からのメッセージ
痛みや重み、張りなどの感覚は身体からのメッセージです。
大切な身体からのメッセージを無視していいことはありません。
しっかりと受け止めて、行動をすることで良い流れを引き寄せることでしょう。
親御さんへ
お子さんが一番リラックスして一緒に過ごせる存在は家族で、そして最もミュニケーションがとれるのも家族です。
家族だからこそお子さんの何気ない仕草、動作の中でふとした瞬間の不自然さに気づくことがあるでしょう。
その大切なお子さんからのメッセージを見逃さずに対応してあげてください。
メッセージを見逃さないことはお子さんの将来を守ることに繋がります。
「何かおかしいな…」と、いつもとは違う様子がありましたらお話を聞いて見てくださいね☆