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公開日:2024年10月3日

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この記事では「ルーズショルダー」という障害についてご紹介いたします。

ルーズショルダーとはどのような症状で原因があるのでしょうか。

対策としての、筋トレやテーピングもご紹介いたしますので、是非とも行っていただければと思います。

院長:伊藤良太
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ルーズショルダーとは

ルーズショルダーとは【肩がグラグラと動揺しやすくなってしまう症状】で、肩を構成する靭帯の緩みや、筋力不足、遺伝的要素が原因として考えられています。

ルーズショルダーを発症してしまう方の特徴としては、

  • 野球やテニス、バレーボール、水泳など肩を酷使するスポーツを行っている
  • 肩を脱臼したことがある
  • 脱臼が癖になっている

が挙げられます。

ルーズショルダーの症状

ルーズショルダーの症状は、日常生活の動きでも肩に違和感や痛み、不快感を感じるようになり、肩周辺が疲れやすかったりします。

スポーツを行う場合は、軽く肩を回す動きでも痛みを感じるケースのことも。

一度ルーズショルダーになってしまうと、肩に違和感を感じる生活が続いてしまうので、早期に対処・治療しておく必要があるでしょう。

ルーズショルダーに効果的な筋トレ

ルーズショルダーに効果的な筋トレは、タオルやチューブを使って肩関節周辺のインナーマッスルという関節を安定させる筋肉群を鍛えるトレーニングです。

大胸筋や広背筋などのアウターマッスルという大きな筋肉を鍛えることも大切ですが、ルーズショルダーの症状が既に確認できた状態でアウターマッスルのトレーニングを行ってしまうと、症状が悪化してしまう可能性があるので注意が必要です。

では筋トレ方法をご紹介いたします。

  1. 肘を90度に曲げて、身体につける
  2. 肘は身体から離れないまま肩を内側に捻る
  3. 15〜30回を目安に2セット行う

次も肩の内側へのアプローチになります。

関節の角度が変わると使い方も変わるので、動きは同じでも作用する場所の違いを感じながら行ってみてください。

  1. 肘を肩の高さに上げて90度に曲げる
  2. 肘の位置を変えずに肩を内側へ捻る
  3. 15〜30回を目安に2セット行う

※ゴムの位置は、握る高さと床を並行にして行ってください。

次は外に捻る動きの筋トレになります。

  1. 肘を肩の高さに上げ、90度に曲げる
  2. 肘の位置は変えずに肩を外に捻る
  3. 15〜30回を目安に2セット行う

肘の位置が動きやすいので、姿勢に気をつけて行いましょう。

※ゴムの位置は、握る高さと床を並行にして行ってください。

次は三角筋の筋トレになります。

  1. 手の甲を外に向けて重りを持つ
  2. 手の甲が上にならないように肩と平行まで上げる
  3. 10〜20回を2セット行う

握っているお重さは2kgですが、筋肉を大きくするのが目的ではありませんので少し軽いくらいの負荷にて、間違いのない動作と姿勢で行いましょう。

ペットボトルに水を入れれば2kgに、水の代わりに砂を入れるとさらに重くなります。

次も三角筋と背筋へのアプローチになりますが、角度を変えて行います。

  1. 両肘とつま先をつけて、頭からつま先まで一直線になる
  2. 片方の腕を床と並行になるように真っ直ぐ伸ばす
  3. 両手を交互に行う
  4. 10〜15回を3セット行う

体幹トレーニングも行えますので一石二鳥です。

ご紹介した筋トレは、ルーズショルダーの筋トレとしては必ず行う内容となっていますので、個人差はありますが3〜4ヶ月ほど継続してトレーニングを行うと肩の不安定感は改善されていきます。

焦らず、地道に筋力を強化していきましょう。

ルーズショルダーのテーピングの貼り方

ルーズショルダーに効果的なテーピングをご紹介いたします。

使用するのは50ミリのテーピングを3本使用し、青丸で囲っている三角筋という筋肉のサポートが目的です。

①1本目は肩の突起から腕の盛り上がりまで貼る

②肩の前面から腕の盛り上がりまで貼る

③肩の後面から腕の盛り上がりまで貼る

テーピングは引っ張りすぎると皮膚に水ぶくれができるので、初めは引っ張らずに皮膚に乗せるように貼りましょう。

引っ張る強さは数回貼ってちょうど良い固定力を見つけてください。

テーピングは何度も繰り返し同じ部位に貼り続けると皮膚が負けてしまうので、根本の原因にアプローチをしてしっかりと症状の軽減をはかりましょう。

ルーズショルダーの治療

ルーズショルダーの治療法は、症状の原因がどこにあるのか見つけることから始まります。

原因が、

  • 関節
  • 筋肉
  • 靭帯

のどれかをきちんと把握して、必要な治療を進めていくのが最も短い期間での症状軽減につながるのです。

例えば関節や靭帯に原因があると判断した場合は、関節を安定させるためにテーピングやサポーターによる固定を施し、筋肉が原因と判断した場合には、肩関節内のインナーマッスル強化のトレーニングを行います。

痛みを感じない軽い運動から始め、チューブや軽いダンベル 、トレーニングマシンと徐々に負荷を高めていきます。

肩関節内のインナーマッスルだけではなく、全身の筋肉と柔軟性のトレーニングも合わせて行う必要があり、同時にフォームの改善も必要となるでしょう。

ルーズショルダーになっている原因は肩関節内のインナーマッスルだけでなく、どこか他の部位の筋肉が不足している場合や、柔軟性の低下、体の連動性が機能していないなどの理由からも発生してしまいます。

他の部位の筋肉も鍛えることで、全身の連動性が向上して、根本的にルーズショルダーを引き起こしている原因を改善することができるのです。

ものを撮ろうと腕を伸ばしたり、くしゃみや咳をしただけで肩が脱臼してしまうほどの場合は、固定やトレーニングではなく手術を行う必要があるでしょう。

ルーズショルダーのメリット

日常生活でも支障をきたすルーズショルダーですが、以外にもスポーツではメリットなるケースがあります。

例えば野球の場合は、肩関節が通常の人よりも柔らかく、可動域が広いので、ノビのある良いボールを投げることができます。

実際にプロ野球選手の中でもルーズショルダーの症状のある方は存在し活躍しています。

重症の場合は手術をして組織の修復が必要となりますが、軽症でスポーツ動作でも違和感や痛みがない場合は、症状が悪化しないようにスポーツを継続していくことも一つの方法でしょう。

ルーズショルダー が悪いのではなく【症状があるのか、ないのか】によって対処法は大きく変わるということです。

ルーズショルダー独特の音

自分がルーズショルダーかどうか確認する簡単な方法としては、肩を回したり、腕を横に上げた際にコツコツと音がするかでも確認できます。

通常は肩を動かしてもコツコツ音がなることはないのですが、ルーズショルダーになると関節が緩いために肩関節周辺がぶつかり、コツコツと音がするようになるのです。

これだけでルーズショルダーと判断できる訳ではありませんので、もし肩関節がコツコツ音がするような時には医療機関を受診した方が良いでしょう。

ルーズショルダーは生まれつきで治らない?

生まれつきの遺伝的要素によりルーズショルダーの方もいます。

「遺伝的に私はルーズショルダーになりやすく、治らないんだ…」と思ってしまうかもしれませんが、全く気にする必要はなく、たとえ先天的にルーズショルダーになりやすくても、トレーニングとリハビリにより症状は改善できます。

ルーズショルダーに当てはまる何かしらの症状を感じたとしても、インナーマッスルとアウターマッスルの強化により発症を予防・対処することが十分可能です。

仮にルーズショルダーになってしまっても症状を軽く抑えることができれば、もしくは症状がなければスポーツの継続は問題ありません。

ルーズショルダーで手術になるケース

ルーズショルダーで手術になるケースは、

  • 日常生活のちょっとした反動で肩が脱臼する
  • 我慢できない違和感や不快感、痛みがある

場合です。

手術を行えば症状は改善し,筋肉の強化にて悪化の予防はでき、

《ルーズショルダー = 手術》

ではありませんのでご安心ください。

ルーズショルダーで手術が適応になる場合のはほとんどは肩の脱臼が原因となっています。

肩の脱臼をきちんと治さないとルーズショルダーを引き起こしてしまうのです。

【痛みがないから治った】ではありません。

痛みがなく、ケガをする以前の状態に戻って初めて「完治」なのです。

最後まで先生の指示通りに通院してくださいね!

ルーズショルダーのテスト法と診断

ルーズショルダーのテスト法と診断ですが、先ほどお伝えした肩を動かした際にコツコツ音の確認方法と、腕を下に引く方法があります。

手をだらんと垂らした状態で腕を下に引くと

  • 肩が抜ける感覚
  • 三角筋のある部分に凹みが見える

というように、ルーズショルダーの判断ができます。

腕を下に引くと肩関節が緩いので本人には肩が抜けるような感覚を感じ、または三角筋のある部分の凹みが見える場合はルーズショルダーの可能性があると判断します。

上記の診断方法で異常がある場合は、病院にてエコーなどの検査にて確実な診断を受けましょう。

ルーズショルダーを予防するには

ルーズショルダーの予防で最も効果が高いのはインナーマッスルとアウターマッスルの強化になります

遺伝的なルーズショルダーの方でも筋肉を鍛えて、関節を筋肉のコルセットで強化するとルーズショルダーは予防と対処が可能です。

何かしらの症状を感じた際には、部位ごとの筋力強化によって症状の改善、または予防をして、全力で競技に取り組める状態をキープしておきましょう。

そして焦らずに筋力をつけていきましょう。

院長:伊藤良太
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