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公開日:2024年9月27日

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脱臼骨折は、脱臼と骨折が両方同時に生じた状態のことを言い、「脱臼だけが起きた」と見過ごされるケースもめずらしくはありません。

ここでは外傷性のケガで多く見られている脱臼骨折について、原因や症状、起こりやすい部位や治療法などについてお伝えしていきます。

脱臼についてはこちらをご覧ください。

脱臼とは?状態や原因、起きやすい部位や治療法について解説します

院長:伊藤良太
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脱臼骨折とは

脱臼骨折とは【脱臼と骨折が合併した障害】で、大ケガです。

脱臼骨折について、さらに詳しい原因や症状を見ていきましょう。

原因

脱臼骨折は、激しい衝撃のあるコンタクコトスポーツや、事故や高所からの転落で起きる原因がほとんどです。

脱臼骨折が起きる原因は他にも、

などの原因でも起きるケースがあります。

脱臼骨折は、普段の日常生活の中のアクシデントで生じる障害でもあるのです。

症状

足や指に生じた脱臼骨折の症状には、

などがあります。

脱臼骨折が肩に生じた場合の症状では、上腕骨や肩甲骨の一部の骨折により

などがあり、肩の脱臼骨折は他の部位に比べると、比較的生じやすい傾向です。

肩の脱臼についてはこちらをご覧ください。

肩関節脱臼について。状態や原因、整復方法や治療法を解説します

脱臼骨折の起きやすい部位

脱臼骨折の起きやすい部位は、

に起きやすい傾向にあります。

ここでは脱臼骨折が起きやすいそれぞれの部位について、原因や症状を見ていきましょう。

肩の脱臼骨折は、肩関節の脱臼した衝撃により上腕骨や肩甲骨に骨折が起きることで、

など、脱臼だけの症状だけではなく、骨折の症状も一緒に感じ、他の部位に比べると、比較的生じやすい傾向です。

そして初めて生じた年齢が20歳以下の若い年代の場合、反復性肩関節脱臼になる確率は80%というデータもあります。

肩の脱臼骨折が起こる主な動作としては、

などによって発生してしまうのです。

肩の脱臼についてはこちらをご覧ください。

肩関節脱臼について。状態や原因、整復方法や治療法を解説します

足首

足首の脱臼骨折は、足の関節を構成する、

1:脛骨(けいこつ)
2:腓骨(ひこつ)
3:距骨(きょこつ)

のどれか、または複数骨折し、それぞれの骨をつないでいる靱帯が強い衝撃を受け、関節が外れてしまった状態のことを言います。

足首の脱臼骨折の原因は、

があり、スポーツや転倒、交通事故などで起こる傾向です。

指の脱臼骨折は、関節可動域を超える過度な外力が指に加わり、骨と骨を結び付けている靱帯が損傷し、関節が外れてしまう障害のことを言います。

指の脱臼骨折は指が不自然な方向に曲がったり、皮膚の盛り上がりや熱感、内出血や痛みなどの症状が出るでしょう。

さらに指の脱臼骨折は、

などが併発してしまうケースも。

強い打球が当たる直接指に当たるバレーボールなどが最も発生しやすく、スポーツのほか、転倒や日常生活でのアクシデントにより起きてしまう障害でもあります。

脱臼骨折の治療法

脱臼骨折の治療法には、保存療法または状態や症状に応じて手術が検討されるでしょう。

脱臼骨折の治療法をそれぞれ詳しく見ていきましょう。

保存療法

脱臼骨折の保存療法では、

を経て、患部周辺の組織の修復がなされてから、関節可動域や筋力回復のリハビリが行われます。

ですが固定のみで治るのを待つのではかなり時間を要しますので、骨折を早く治す方法はこちらをご覧ください。

手や足の骨折を早く治す方法は?骨の回復を早める秘訣を教えます

手術

脱臼骨折の手術は状態や症状だけでなく、日常生活やスポーツの早期復帰を目指す場合に検討されるでしょう。

脱臼骨折の手術では、

などが行われます。

手術によるプレートやピンなどの固定をすると、骨折面が離れないため、痛みも軽減し、治りも早くなるのです。

また骨折片が細かくバラバラになった場合には、骨のかけらを除去する手術も選択されます。

靭帯は保存療法での固定をしていても再生はされずに切れたままのため、再建手術が行われ、同時に腱の再建手術が行われることもあるでしょう。

脱臼骨折の全治

脱臼骨折の全治はどのくらいかかるのでしょうか。

ここでは脱臼骨折が生じやすい部位別に、全治の目安をお伝えしてみたいと思います。

足首

足首の脱臼骨折は骨折した部位や状態により様々です。

おおよその目安期間としては3〜5ヶ月、それ以上かかるケースも珍しくありません。

当院の患者さんの例では、日常生活に支障がなくなるまで3ヶ月、スポーツ復帰するまでさらに2〜3ヶ月を要しました。

また別の患者さんでは、脱臼にだけ気を取られてしまっために骨折を見逃してしまい、さらに治療の期間が伸び、2年経っても何かしらの症状が残っている方もいます。

脱臼や内出血により、小さい骨折があったとしても見逃されるケースも少なくありません。

そのため患者さんは、感じている痛みが骨折とは思わずに脱臼の痛みだと思い、症状を先生に伝えないこともあるようです。

同じ痛みが続くようなら感じたままを先生に伝えるようにしましょう。

指の脱臼骨折では、靭帯の損傷や骨折の有無により治療に要する期間も一様ではありません。

参考程度にはなりますが、

と見ておくと良いでしょう。

もちろん状態により期間は様々ですし、早く治す方法もあります。

待つだけでなく、積極的な治療によって期間を短くすることは可能です。

正しい情報と知識を身につけていただければと思います。

手や足の骨折を早く治す方法は?骨の回復を早める秘訣を教えます

靭帯損傷とは?症状や治療法、早く良くなる方法を解説します。

肩の脱臼骨折が全治するまでには、2~4週間程度の固定期間を経て、2~4ヶ月程度で全治できるでしょう。

骨折の部位や治療方法、固定が外れた後の症状には個人差があるため、経過も変わりますので、参考程度にお見知り置きください。

足首の脱臼骨折の後遺症

足首の脱臼骨折の後遺症には、

などがあります。

足首捻挫の後遺症について詳しくはこちらをご覧ください。

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見た目にもレントゲンでも、完全な脱臼と判断できれば整復(脱臼を戻す手技のこと)はされますが、明らかな左右差がない場合【亜脱臼(完全に脱臼はしていないけれど、正常の関節の位置関係ではない)】では整復はなされずにそのまま、というケースもありました。

私の足首は捻挫により脛骨の位置が変わり、左右で足首の幅に違いが出てしまいました。
(私の場合は治療をしなかったためです)

脱臼骨折で整復がなされていない足首では明らかな左右差があり、負傷した足だけ扁平足になったり、外反母趾が進行したりと日常生活にも支障をきたす症状が残ることもあります。

手術で戻すことの可能なのかもしれませんが、これまでそのような患者さんに出会ったことがないため、ある時期を過ぎると整復は行わないのでしょうか。

ドクターとしても「手術をして元通りになるかどうかもわからない、例え左右差なく戻したとしても、もしかすると違う後遺症が出るリスクも…。現状、日常生活を過ごせるならそのままでも…」という考えなのかもしれません。

後遺症を少しでも軽減するには

などで足首をサポートするとかなり症状はなくなるでしょう。

詳しくはこちらをご覧ください。

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脱臼骨折のリハビリ

脱臼骨折のリハビリには、

などがあります。

リハビリで最も大切なのは【ケガをする以前と同じ動きを取り戻すこと】です。

足首では《正座ができる・しゃがめる》、肩では《どの方向にも制限なく動かせる》、指では《完全に伸びる・曲げられる》などになります。

スポーツ選手以外では筋力トレーニングは必要ないと私は考えますが、著しく落ちてしまった場合には、局所的に鍛える必要があるでしょう。

【まとめ】脱臼骨折について

本記事では脱臼関節の症状や原因、起こりやすい部位やリハビリ内容などについてお伝えしてきました。

脱臼骨折は見た目にもあわられる美的ストレスを感じやすいケガでもあるため、起こりやすい原因や部位、症状などを早めに理解していただき、ご自身でも積極的にできることは行なっていただけたらと強く思います。

院長:伊藤良太
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