剥離骨折を放置すると?痛みや動き、部位別の後遺症についても解説。
カテゴリー:お勉強シリーズ
この記事は約 7 分で読めます。
剥離骨折の放置はどの部位であっても、日常生活において支障をきたします。
ここでは剥離骨折を放置するとどうなるのか、患部の痛みや動き、
剥離骨折を早く治す方法はこちら。
→剥離骨折を早く治す方法をご紹介!大切なのは適切な固定と適度な刺激!
Contents
剥離骨折を放置するとどうなるのか?
剥離骨折を放置するとどうなるのでしょうか?
もし、剥離骨折を起こしても症状が軽度だと、そのうち治るだろうと楽観視して放置したことで、患部の状態が悪化するケースはめずらしくありません。
剥離骨折を放置するとどうなるのか、痛みや動き、
痛み
剥離骨折時に生じる痛みは個人差や部位によって異なるものの
剥離骨折での痛みでは、剥離した骨片が離れることで最も痛みを感じるため、ギプスやシーネなどで固定すると、その場で強い痛みは軽減・無くなる傾向です。
固定をしても痛みが変わらない、軽くならない場合には固定が不十分と言って問題ないでしょう。
動き
剥離骨折は外力によって、筋肉や腱によって骨が剥がれてしまった骨折です。
そのため、動くことで剥がれてしまった骨も動くと痛みが強くなり、同時に苦痛を伴うため、剥離骨折をする以前の動きはできないでしょう。
剥離骨折を放置をすると、普段と同じように動かせない・
加えて骨片が適切な位置に戻って骨の修復がなされないと、関節の動く範囲(関節可動域)に制限が出てしまい、特に足首や肘などではスポーツにおいて大きな支障、またはパフォーマンスの低下になってしまうことも。
見た目
剥離骨折は外力によって受傷した場合には、すぐに痛みや内出血、腫れ、熱感などが生じます。
剥離骨折の放置をすると適切な処置をしていないことから、
- いつまでも腫れている
- 内出血が長く残る
- 患部が膨らんだまま、または以前とは違う膨らみができた
といった見た目の変化となります。
剥離骨折を放置した時の後遺症
次に、剥離骨折を放置した時の後遺症も見ていきましょう。
骨盤
骨盤の剥離骨折は骨が大人よりも弱く成長過程にある青年期に見ら
安静やテーピングを早い段階で行っていれば後遺症のリスクはほとんどありませんが、骨盤の剥離骨折の放置には、
- 骨折した骨盤の骨が変形したまま付着する変形障治癒
- 痛み、動かしにくさが続く機能障害
- 股関節や腰の感覚が鈍くなる神経障害
後遺症としてあげましたが、「極めて稀」と思ってよいでしょう。
骨盤の剥離骨折について詳しくはこちらをご覧ください。
→骨盤の剥離骨折について。原因や症状、早く治す方法を解説します
肘
肘の剥離骨折は主にスポーツにおいて発生します。
高所からの転落や外力に対して手を着いた、などでも起きますが、ほとんどはスポーツにおいて起きる骨折です。
肘は日常的に使う部位ですので、食事や着替えなど、些細な動きにも支障をきたす部位になるため、放置する方は少ないでしょう。
放置すると肘の曲げ伸ばしに大きな支障をきたすため、自己判断は避けるべきです。
肘の剥離骨折について詳しくはこちら。
→肘の剥離骨折について。原因や全治期間、ならないためにできること。
膝
膝の剥離骨折はスポーツ時に生じることが多く、
膝の剥離骨折は、
- 靭帯まで損傷してしまう
- かけらとなった骨がずれて固定が困難になり、手術が必要になる
- 強い痛み、熱感、腫れが長く続く
- 膝が伸び切らない、曲げられないなどの関節可動域の制限
- しびれなどの感覚障害
などの後遺症が残りやすくなります。
肘の剥離骨折についてはこちらもご覧ください。
→膝の剥離骨折の原因や症状、早く治す方法をご紹介!オスグッドとの違いも
足首
足首の剥離骨折は主にスポーツで足を捻った時に起こり、足首を構成する前距腓(ぜんきょひ)靭帯という靭帯が捻挫の外力によって骨を剥がして起こる骨折です。
足首の剥離骨折は放置すると、間違いなく後遺症を残すでしょう。
ただ、普通の痛みではないので放置することはないとも思いますが…
後遺症には、
- 以前のようにしゃがめない、伸びない(関節可動域制限)
- いつまでも痛みが残る、またはずっと無くならない
- 腫れがいつまでも続く、または運動した後に腫れる
- 決まった動作で痛みが出る
- ある日、ある時、突然痛みが出る
- ふくらはぎの筋力の低下
- 患部を押すと痛い
といった後遺症のリスクが起きます。
足首の剥離骨折について詳しくはこちら。
→足首の剥離骨折で行うリハビリとは?早く治す方法と疑問にお答えします
指
指の剥離骨折はスポーツや事故、
指の剥離骨折の放置が、実は一番起きやすいかもしれません。
放置によって起きる後遺症には
- 指が伸びない「マレットフィンガー」になる
- 指が完全に曲がらない可動域制限
といった後遺症が起きます。
マレットフィンガー、指の剥離骨折に関してはこちらをご覧ください。
→マレットフィンガーの症状とは?原因と治療法、よくある疑問にお答えします
→指の剥離骨折について。原因や対処法、さまざまな疑問に解答します
そのほかの部位
剥離骨折は腸骨や脛骨、第5中足骨といった部位にも生じやすく、
- 腸骨の剥離骨折:鼠径部の痛み、感覚麻痺が長期に続く
- 第5中足骨の剥離骨折:患部の腫れ、疼痛、
まわりの関節の可動域低下
剥離骨折の放置ついての疑問集
続いては剥離骨折の放置についての疑問集に詳しくお答えしていきます。
剥離骨折を放置して一週間で治る?
剥離骨折を放置して一週間で治ることはないでしょう。
もし、痛みが軽減、または治ったとしても運動をするとまた痛みはぶり返すでしょう。
軽微な剥離骨折であれば、積極的なアプローチによって一週間で治ることもあるかもしれません。
積極的なアプローチとは「酸素ルーム」と「超音波」によるものです。
→酸素ボックスとは?仕組みや効果、さまざまな疑問にお答えします
→骨折には超音波が良い!使用方法や効果的な理由、疑問集に解答。
剥離骨折を放置して早く治す方法は?
剥離骨折は早期に積極的な治療・
後遺症のリスクを上げているだけと考えたほうが賢明です。
剥離骨折を放置はどの程度なら放置していい?
剥離骨折は、
剥離骨折は骨が強い外力によって剥がされた
痛みの継続、変形治癒と後遺症のリスクを少なくするためにも、程度にかかわらず放置は決し
剥離骨折を放置すると全治何ヶ月?
剥離骨折の全治は軽微なものから重度なものなどにもよりますが、最大の期間で見ると
- 肘:2~3週間程度痛みが続き、その後2~3週間程度で全治
- 骨盤:回復まで10日近く、2~3週間で歩行、2~
3ヶ月程度で全治 - 膝:1ヶ月程度の保存療法、安静で全治には3ヶ月程度かかる
- 指:2週間程度で固定を外し全治まで1~2ヶ月程度
となり、どの部位も適切な応急処置・
剥離骨折を放置で自然に治る?
剥離骨折の放置で自然に治ることは骨盤の軽微なものであれば、放置でも治ると言えるでしょう。
ですが、完全に治るまでには、通常の治療・施術期間よりは長くなるとお考えください。
剥離骨折を放置してくっ付かないとどうなる?
剥離骨折を放置して剥がれた骨が正常にくっつかない
- 関節可動域の制限
- 痛みの継続
- 運動による腫れの出現
などの後遺症が特に起こりやすいです。
剥離骨折は気づかないことはある?
剥離骨折の症状は骨の連続性が立たれた一般的な骨折時の痛みとは
そのため剥離骨折とは気づけず、
そのため、必ず超音波やレントゲンなどの画像にて患部の状態を確認することをお勧めします。
【まとめ】剥離骨折の放置について
本記事では剥離骨折の放置について、
剥離骨折の放置は部位それぞれに、
剥離骨折に気付いたら放置をせずすぐ先生に見てもらって、後遺症