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公開日:2024年10月3日

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足首を捻挫したら病院や接・整骨院に行かれるかと思いますが、「このくらいの痛みならそ生活できるから大丈夫」といって放置する方も中にはいらっしゃいます。

症状の差はありますが「足根洞症候群(そっこんどうしょうこうぐん)」になるリスクがとても高くなってしまうので足首の捻挫は放置しない方が良いでしょう。

あまり知られてはいませんが、足首捻挫の後遺症としてなりやすい障害なのです。

足根洞症候群について正しい知識と治療法、対処法を知っていただき、適切に対処していただければと思います。

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院長:伊藤良太
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足根洞症候群(そっこんどうしょうこうぐん)とは?

足根洞とは、踵骨(かかとの骨)と距骨(足首の骨)の間の溝で、足根洞症候群とは、この部位に痛みや圧痛があり、足関節の不安感や崩れ感を伴うものをいいます。立っているときや平坦でない地面を歩くときに、痛みが激しくなる特徴があります。

足根洞:医療法人社団 石史山会 札幌スポーツクリニック

捻挫や怪我による靭帯の損傷により足根洞内に出血が溜まり、その出血は吸収されないまま瘢痕(はんこん)組織や繊維組織への変化、神経終末の侵入、慢性滑膜炎(まんせいかつまくえん)や浮腫(ふしゅ)を起こし、運動時の痛みの原因になると考えられてます。

足根洞症候群になる原因の70%は、足首捻挫やケガの後に適切な治療・施術を受けないままの後遺症として発生します。

20〜30代の重度の捻挫によって起きやすく、関節が柔軟な幼児や若年者には少ないです。

捻挫以外にも継続的な足のつき方が負担となる扁平足でもなりやすいと言われています。

足根洞症候群の診断はMRIが有効

足根洞症候群にはMRI検査がとても有効です。

MRIでは靭帯の部分断裂や完全断裂、足根洞内の繊維状の有無の確認などが確認できます。

特に、足根洞症候群特有の異状初検がMRIでは確認できるため、最終的な診断の決め手になるのです。

レントゲンでは骨しか写らないため確定診断の材料にはならないのです。

もし足根洞症候群の疑いがある場合にはMRIのある医療機関への受診をお勧めします。

足根洞症候群の痛みとその他の症状

足根洞症候群の痛みとその他の症状にはどのようなものがあるのでしょうか。

それぞれ見ていきましょう。

痛みの出方

足根洞症候群の痛みの出方は

  • くるぶしの斜め下辺りを押すと痛い
  • 足の外側がしびれる・だるい
  • 立っていると痛い
  • デコボコ道で痛みが強くなる

押すと痛い箇所は丸の部分です。

組織による何かしらの圧迫により、足の外側にはしびれやだるさを感じます。

足に荷重をかけないと楽になるので、症状が出たときには座って少し時間が経つと楽になります。

砂利道や足元が不安定なところを歩くと、足首に不規則な方向から溝に負荷がかかるので痛みを感じるようになります。

そのほかの症状

痛みの他に感じる症状には

  • 後足部の不安定感
  • 足首の崩れ感

上記の症状は「足首周辺が緩い」というのが一番わかりやすい表現かもしれません。

※後足部は赤い線のところです。

足首捻挫をすると靭帯を損傷していることもあり、少しの段差や不安定な地面では捻挫もしやすかったり、足首が緩くなっています。

その足首の緩さと共に特定の箇所に痛みがあると足根洞症候群の症状となるのです。

あなたの足はそのような症状を抱えていませんか?

足根洞症候群になると腫れるのか?

「足根洞症候群になると普段から腫れるのか?」という問いですが、一般的には腫れずに症状だけを感じることが多いでしょう。

足根洞症候群は捻挫の後遺症として発症しやすく、捻挫の時は大きく腫れますが、腫れが治まってくると次第に足根洞症候群に近い症状が出始めて、継続して同じような症状を抱えやすいのです。

負荷の強い運動をすると一時的に赤丸あたりにポコっとした腫れや熱感が出ることがありますので、そのようなときにはアイシングで早期に炎症を抑えると腫れる期間も短くなります。

アイシングについてはこちらをご覧ください。

アイシングを効果的にする方法、時間と回数、やりすぎない為の注意点

足根洞症候群の治し方(治療方法)

足根洞症候群の治し方(治療法)には保存療法と手術の二種類あり、治療始めは保存療法となります。

保存療法でも改善が見られない場合には最終的に手術の選択となります。

保存療法

保存療法には

  • 薬物療法
  • サポーターによる固定
  • 足底板(インソール)による足のつき方の改善
  • 筋力トレーニング

となります。

足根洞症候群は保存療法で50〜60%で治癒し、注射による薬物療法によってステロイドと麻酔の混合注射を1週間おきに5〜6回行うと軽減、もしくは完全に症状は消失します。

ときには3〜4週間の固定と腓骨筋のトレーニングが効果的とされています。

適切な処置により日常的に悩まされる症状がなくなるので、「いつか治るだろう…」とは思わずに医療機関にかかりましょう。

手術

保存療法でも改善のみられないケースには手術の適応となります。

手術後2〜4週間は松葉杖歩行で部分荷重は可能となり、徐々に荷重をかけながら筋力回復のトレーニングの流れになります。

術後は良好で大多数の症例においては痛みは完全に消失しています。

足根洞症候群とアキレス腱の関係

足根洞症候群とアキレス腱の関係は歩行において密接に関係しています。

足首付近に痛みがあると、痛みを感じないように足首を使わない歩き方になります。

するとアキレス腱は足首の動きを固定する働きをするので、歩くときに常に緊張状態になり、長く歩くと痛みや張り感を感じるようになります。

アキレス腱への負担を減らすには足首を使った歩き方を早期に取り戻す必要があるのですが、痛みを抱えている間はどうしてもアキレス腱に負担のかかる歩き方となってしまうのです。

足根洞症候群は足首捻挫の後遺症として発症する障害ですので、捻挫をしたときに適切な固定と早期の歩行訓練によりアキレス腱への負担を軽減すると、痛みを感じる期間も数日間、早い方では1日だけという方もいらっしゃいます。

放置しておくと歩き方を忘れてしまい、「長く歩くといつもアキレス腱が痛い」「張り感が出てくる」なんて方も。

そもそものケガを早期に治すことでアキレス腱へ症状は感じないようになります。

痛みだけでなく、歩き方も指導してくれる先生にみてもらえるといいですね。

足根洞症候群を楽にするテーピングの巻き方

足根洞症候群の症状を楽にするテーピングの巻き方をご紹介します。

アキレス腱の負担を軽減するためには歩き方の改善が必要となります。

テーピングで歩き方が改善するとアキレス腱と足首への負担軽減となり、症状も楽になるのです。

名前は「ヒールロック」という巻き方になります。

テーピングのサイズは37.5ミリです。

※かかとを内側に向けると足根洞症候群は楽になるので、足首捻挫の巻き方とは逆になります。

  1. 足首の真ん中を通る
  2. 内くるぶしの前を通って足の裏へ
  3. かかとの外を通り、かかとの後側へ
  4. 内くるぶしの下を通る
  5. 最後は外くるぶしの上で終わり

ヒールロックともう1本テーピングを巻くとさらに楽になります。

テーピングのサイズは50ミリです。

  1. 内くるぶしの上から足の裏へ
  2. 外くるぶしの前を通って足首の前へ
  3. 足首の前から内くるぶしの上で終わり

かかとが内側に入っているのでそのままの状態で歩くと捻挫をしやすくなっているのでそのサポートと、もう一本巻くと足根洞の溝に隙間を作るのでテーピングを巻くと症状が楽になるのです。

巻く強さは1回だけではわからないかと思いますので、数回巻いてちょうど良い強さを見つけてください。

足根洞症候群にお勧めのインソールとサポーター

足根洞症候群になっている足は、足の着き方が良くない場合が多いので、インソールやサポーターで足のt着方を変えると足根洞症候群の症状は軽減されます。

お勧めのインソール

オススメのインソールは【シダス社のコンフォマーブルインソール】です。

用途によって種類も豊富で、それぞれの動きの特性に応じた材質が使われています。

シダス社公式HPはこちら

https://sidas.co.jp/

私も足首捻挫の後遺症があり、少し動いたり長時間歩くとその日、または翌日起きてから痛みで足が着けられないこともよくあるのですが、インソールを入れた靴で動くとそのような症状はありません。

足首を捻挫してから続く痛みや、その他の症状がある場合には一度インソールを入れてみてはいかがでしょうか?

きっと良い感覚を味わえるかと思います。

※写真のインソールはスタンダードタイプです。

お勧めのサポーター

オススメのサポーターはこちらをご覧ください。

「白石接骨院いとう」が勧める、部位別サポーター限選!

バスケやバレー、ハンドボールなどで一度でも足首を捻挫した方には予防として装着して練習することをお勧めします。

サポーターを装着していると、たとえ捻挫をしても痛みと腫れは最小限に抑えられ、しかも足根洞症候群になるリスクも少なくできます。

サッカーのように足首に可動性が必要な競技には不向きですので、症状によってテーピングとサポーターの使い分けが必要でしょう。

足根洞症候群のリハビリ

足根洞症候群になるとアキレス腱の緊張が強くなり痛みや張りが出てくると説明いたしました。

アキレス腱が頑張ってくれる代わりに「腓骨筋(ひこつきん)」という筋肉の活動量が落ちて筋力の低下を招きます。

腓骨筋が低下すると再び足首の捻挫をしやすくなってしまうので、落ちた筋力を戻した方が良いでしょう。

腓骨筋トレーニングではチューブかゴムを使って行います。

では方法をご紹介します。

  1. つま先に負荷をかけるものを引っかける
  2. 内側から外側につま先を向ける
  3. 10回×3セット行う

2の時にふくらはぎの外側が疲れてきたり、翌日に筋肉痛になってたら上手にできている証拠です。

回数やセット数は翌日の疲れや筋肉痛の程度で調整しましょう。

こちらのチューブは強度が選べて、足首だけでなく太ももへのアプローチできる強度がありますので、エクササイズやダイエットにもお勧めです。


トレーニングは一度にたくさん行うことではなく、継続して行うことが最も大切です。

焦らず、気負わずに行ってくださいね。

足根洞症候群になってしまったら

足根洞症候群の症状を感じたら、ネットだけの情報で一人で治そうとはせず、先生にみてもらいながら適切な処置・施術を受けましょう。

今ではなく数年先の身体のことを考えて行動をしていくと、自然に健康的な身体を手に入れられるものです。

いつでも先を見越して行動していただければと思います。

院長:伊藤良太
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