筋肉痛の原因と回復促進方法、予防法を詳しくご紹介!
カテゴリー:お勉強シリーズ
この記事は約 8 分で読めます。
運動後に感じる筋肉痛のメカニズムとケアや予防法を詳しくお伝えします。
「大人になると筋肉痛を感じるタイミングが遅れる」とも言われていますが、その理由も解説しておりますので是非ともご覧ください。
Contents
筋肉痛とは
筋肉痛とは【運動により筋肉を動かしたことによって発生する痛みのこと】で、運動を行ってから2〜3日した頃に発生する筋肉痛を遅発性筋肉痛といい、動いたその日に発生する筋肉痛を即発性筋肉痛といいます。
運動不足の人が急に運動した場合や、普段使わない筋肉を動かした場合に、筋肉痛は発生しやすくなります。
筋トレや運動で起きる筋肉痛の原因と種類
筋肉痛は筋トレや強度の高い運動を行った時に発生するのが一般的で、《腕相撲で負けている時の力の入れ方》が最も筋肉痛になりやすい動きになり、うさぎ跳びの着地の時の太ももやジャンプ着地のふくらはぎの動きもこの動作にあたります。
筋肉を伸ばしながら力を発揮する運動で、筋トレではネガティブ動作と呼ばれたりします。
例えば手に持ったダンベルを肘を曲げて持ち上げる動作をポジティブ動作といい、反対に肘を伸ばして下ろす動作をネガティブ動作と言います。
この動作で強い力を発揮する運動を行うと筋肉痛を引き起こしやすくなるのです。
筋肉痛にマッサージは良いのか?
筋肉痛を早く回復させる目的でマッサージを行うのは効果的です。
マッサージを行うことで、運動によって緊張した筋肉をほぐすと血行が良くなります。
筋肉痛の回復には血行が非常に重要で、血行が良くなり血液循環が良くなると疲労物質が除去され、回復に必要な栄養素が筋肉の細胞へと運ばれます。
痛みを感じない程度の軽いマッサージで血行を促進することは、筋肉痛の回復にとても効果的です。
但し、マッサージの強さには十分注意してくださいね。
ふくらはぎの治らない筋肉痛の正体とは?
時にはふくらはぎの筋肉痛が治らず、触るとずっと痛みを感じるケースもあります。
最も考えられるのが筋肉痛ではなく、肉離れを起こしていたということです。
肉離れになると筋肉痛のような短期間(2〜3日)での痛みの変化は起きにくいもので、症状に対して何も対処をしないで放置となると早い症状の変化とはならないでしょう。
肉離れの他に考えれられるのが、筋肉量の低下や冷えによる血行不良による症状です。
この他、下肢静脈瘤や閉塞性動脈硬化症などの疾患の可能性もあります。
3.4日しても痛みが引かない場合には、一度診察を受けた方が良いでしょう。
筋肉痛はプロテインで早く治す
マッサージを行うことに加えて、筋肉の回復を促すタンパク質=プロテインを摂ることも非常に効果的です。
食事またはサプリメントから摂取したタンパク質は体内でアミノ酸に分解されて、血液中のアミノ酸濃度が高まります。
この時に筋肉の回復が促進されて、早く筋肉痛を治す効果が期待できます。
できれば運動強度が強かった練習後すぐにタンパク質を摂取すると、筋肉痛も最小限に抑えができるでしょう。
小学生でも筋肉痛は起きます。
試合や練習が長かった後には、食事で簡単に摂れるタンパク質があると理想的です。
お子さんにタンパク質を多く摂って欲しいと思う方はこちらをご覧ください
タンパク質はお子さんだけでなく大人でも欠かせない栄養素です。
高タンパク質の摂取ならこれに勝るものなし!
筋肉痛に湿布(ロキソニン)やストレッチ、運動は有効か?
筋肉痛は運動により筋肉の繊維が損傷し、炎症が起きている状態です。
消炎効果のあるロキソニン湿布を活用することで痛みを和らげることは十分可能です。
ですが、湿布により筋肉の回復を促すことはできませんので是非ともお見知り置きください。
ストレッチや運動に関しては血行促進効果があり、筋肉の回復を促すので軽い強度であれば効果的です。
筋肉痛の痛みが感じるほどのストレッチや運動は、逆に筋肉を緊張させてしまったり、回復を遅らせることになりますので注意してください。
筋肉痛の起こるメカニズムと症状
筋肉痛の起こるメカニズムとして現在考えられているのは、運動によって損傷した筋繊維が修復する際に引き起こす炎症と炎症物質の蓄積です。
以前は運動によって蓄積される乳酸が原因で筋肉痛になると言われていましたが、現在では乳酸が筋肉痛の直接的な原因ではないことがわかり始めています。
筋肉痛になると筋肉を動かした時や、筋肉に力を加えた時に痛みを感じます。
症状が軽い場合は、運動を行って血行が促進されると痛みが和らぐことがありますが、激しい筋肉痛の場合は、運動を行うことも困難になることもあります。
前の項でお伝えした即発性筋肉痛は運動したその日から筋肉痛になり、遅発性筋肉痛よりも痛みが激しいので、筋肉痛の痛みなのか怪我の痛みなのかは正しく判断しなければいけません。
判断する方法としては、動いた時に筋肉に痛みを感じる場合は筋肉痛(時には肉離れが起きていることも)、関節や腱に痛みを感じる場合には筋肉痛以外の別の可能性があります。
筋肉痛と肉離れの症状は、状態だけでは明確に判断できないこともよくありますので、3日以上痛みが続くようでしたらエコー(超音波)にて患部の確認をした方が良いでしょう。
筋肉痛に起きる超回復とは?
筋肉の損傷によって引き起こされる筋肉痛が、栄養補給や休息によって回復すると以前よりも筋繊維が太くなることを超回復と言います。
筋トレを行って筋肉が大きくなるのはこのためです。
筋トレだけ行って正しく超回復が行われていない場合は、損傷だけを繰り返している状態になり、逆に筋繊維は細くなってしまいます。
必ずしも筋肉痛にならなければ筋肉が大きくならない訳ではありませんが、筋肉痛になっていれば筋肉が損傷している指標になるので、筋トレで筋肉を大きくしたい場合は筋肉痛を目安に運動強度を調節すると良いでしょう。
もちろん、筋トレ後のタンパク質の摂取は必ずですので、食事やプロテインで摂るように心がけましょう。
筋肉痛と年齢の関係
歳をとると筋肉痛の発生が遅くなると言われていますが、その理由には
- 炎症物質に対する感度
- 運動強度や筋肉量
により変わると考えられています。
炎症物質は運動により損傷した筋肉に発生します。
筋肉痛により発生する炎症物質は年齢が高くなるにつれて炎症物質の分泌量や炎症物質を感じる身体の感度は低下していきます。
もちろん運動量が多くなり、筋肉の損傷も多くなるとるとすぐに筋肉痛を感知するのですが、体にとって強くない強度になると炎症物質の量が少なくなったり、炎症物質の量も少ないために感じる感度も下がり、時間差となって筋肉痛の症状を感じるようになるのです。
そしてもう一つの原因として、年齢によって筋肉量が低下し、それにより運動強度が低くなることは筋肉痛が遅くなります。
遅発性筋肉痛の原因は一概に年齢だけではなく、炎症物質の量や感度、個人の筋肉量によって変わってくるのです。
筋肉痛を予防するには
筋肉痛を予防するにはケア・運動・栄養・回復の観点から下記のことを行うようにしましょう。
- 運動後のアイシング
- 運動前後のストレッチ
- 運動前後のプロテイン
- 日頃から血行を良くする
運動後のアイシング
運動後のアイシングは炎症物質の発生を最小限に抑えます。
プロ野球のピッチャーが交代後に大きなユニフォームと着て、肩が大きく盛り上がった場面を見たことはあるでしょうか?
それは肩のアイシングをしているのです。
そして、ある程度の時間が経過するといつもの通りの格好になっています。
ポイントは練習後からいかに早くアイシングできるか、になります。
アイシングについて詳しくはこちらをご覧ください。
→アイシングを効果的にする方法、時間と回数、やりすぎない為の注意点
運動前後のストレッチ
最も基本的な予防方法ですが、運動前後にストレッチを行うことで、筋肉痛の発生を防ぐことができます。
筋肉痛は筋肉が縮む動作よりも、伸ばす動作で発生しやすいので身体が固く筋肉に柔軟性がないと筋肉痛になりやすいのです。
また、運動後にもストレッチを行うことで、緊張して固まっている筋肉をほぐすことができ、血行を促進できます。
運動面での一番の予防方法は、運動不足にならないように日頃から身体を動かす習慣を作ることです。
運動前後のプロテイン
次に栄養面での予防方法は、運動前後にタンパク質を豊富に含まれているプロテインを摂ることで、筋肉の回復を促すことができます。
他にも摂取したタンパク質の代謝に関わるビタミンB群や、筋肉中の遊離アミノ酸の60%を占めているグルタミンを補給すると、より回復を早めることができるでしょう。
もちろんサプリメントだけではなく、食事からの栄養もバランス良く獲るように意識してください。
日頃から血行を良くする
回復面での予防方法は、日頃から血行を良くする意識を持つことです。
血行不良になると、筋肉の回復が遅くなります。
暖かいお風呂に入浴したり、マッサージを行うことで血行を良くすると良いでしょう。
筋肉痛だからといって全く筋肉を動かさないと余計に回復が遅くなりますので、できる運動は軽くでも行うようにした方が回復は早くなります。
【まとめ】筋肉痛について
筋肉痛は完全に予防できるものではありませんが、しっかりとした対処により、症状の軽減や早期回復は望めます。
普段とは違う動きや、負荷をかけたと感じた際にはアイシングや交代浴などで対処をしましょう。