鎖骨骨折の後遺症とは?治療法や全治期間、よくある疑問にお答えします
カテゴリー:お勉強シリーズ
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交通事故やスポーツ中、日常生活での転倒により鎖骨骨折になってしまうと、後遺症のリスクが不安に感
今回は、鎖骨骨折にはどのような後遺症があるのか、治療法や全治ま
Contents
鎖骨骨折の後遺症とは?
早速、鎖骨骨折の後遺症にはどのようなものがあるのか見ていきましょう。
鎖骨骨折は、骨折の中でも10%を占めるほど多い骨折で、交通
鎖骨骨折の後遺症は主に、
- 変形治癒
- しびれ
- 肩こり
の3つとされています。
鎖骨骨折のよくある3つの後遺症の症状について見ていきましょう
変形治癒
鎖骨骨折の変形治癒とは
- 骨折した鎖骨が正常の形とは違った形態でくっ付く
- 鎖骨を大きく損傷してしまうと正常な形態・位置戻すのが困難になり、骨が変形治癒でくっ付く
などの状態・原因があり、鎖骨の形が不自然に歪む外形上のトラブ
交通事故などの大きな衝撃は骨折面が複雑に折れてしまうことがあり、複雑に折れた骨を正常な形態と固定が非常に困難であるため、変形治癒となって骨がくっ付くのです。
複雑な骨折面ではないにもかかわらず変形治癒が起きるのは
- 固定が不十分
- 固定後、動いたことで骨折面がズレた
の二つが考えられます。
しびれ
鎖骨は、胸の上部分の左右に一対ずつある、S字型をした骨となり
事故やケガ、スポーツなどで鎖骨骨折を生じてしまうと、鎖骨のま
時には鎖骨骨折が原因で「胸郭出口症候群」という障害を起こしてしまうことも。
胸郭出口症候群について詳しくはこちらをご覧ください。
→胸郭出口症候群の重症化予防のためにテストで息苦しい症状が出ないかチェック!
肩こり
鎖骨は、肩の関節を動かすための重要な役割をもつ関節を構成しており、鎖骨骨折により肩を固定することで関節自体に大きな制限が
鎖骨骨折の痛みの緩和や骨の癒着に必要な肩の固定でも、肩の動き
また鎖骨のまわりには、肩の関節の動きに深いかかわりのある、
- ①大胸筋
- ②僧帽筋
- ③胸鎖乳突筋
- ④三角筋
- ⑤鎖骨下筋
がくっ付いていて、鎖骨骨折によってこれらの筋肉も損傷や動きの制限が起きるため、神
※黄色いのは全て神経です。
鎖骨骨折の痛みはいつまで?
鎖骨骨折の痛みはいつまで続くのでしょうか?
鎖骨が癒合するまでの期間は4週間前後ですが、骨が正常にくっ付いても肩関節周辺が以前のように痛みや違和感などの症状なく動けるようになるには更に2~3ヶ月程度期間を要するでしょう。
固定してきた期間、周りの関節や組織が固まってしまうため、患部の状態を見ながらできるだけ早く動かすと骨折以外の痛みも早期に無くなります。
骨折に関する関連記事はこちらをご覧ください。
→剥離骨折を早く治す方法をご紹介!大切なのは適切な固定と適度な刺激!
鎖骨骨折の治療法
鎖骨骨折の治療法には、
- 手術
- 保存療法
のどちらか、または両方が選択され、鎖骨骨折による骨の状態や骨折面のズレ、皮膚から骨が飛び出てい
鎖骨骨折のそれぞれの治療法について見ていきましょう。
鎖骨骨折の手術について
鎖骨骨折の手術は金具やプレートで患部を固定し、その後は無理な動
また、
- 鎖骨骨折によるズレが大きい場合
- 皮膚から骨が飛び出た重症の場合
には、プレートやワイヤーを使用して骨折部位を結合させる手術を行います。
手術前、手術後にかかわらず鎖骨骨折の痛みが強い場合は、鎮痛
鎖骨骨折の保存療法について
鎖骨骨折の保存療法は、
- 比較的軽度の骨折である
- 保存療法での治癒が期待できる状態である
場合に限られ、骨折面のズレを正常な位置に戻す鎖骨バンドなどを用
鎖骨バンドによる固定は、1日1回程度締め直しを行い、腕のしび
なお、鎖骨骨折の保存療法でも痛みが強い場合は、鎮痛薬の処方がさ
鎖骨骨折の全治の目安
鎖骨骨折の全治の目安は、
- 保存療法を行った場合で約2~3ヶ月程度
- 手術療法を行った場合では約3~4ヶ月程度
とされています。
ここで一つ、全治と完治の違いについて確認しておきましょう。
- 全治:病院に通って、治療を必要とする期間
- 完治:日常生活に支障なく過ごせるまでの期間
となると、完治までの期間まで含むと更に1ヶ月以上伸びる可能性もあるのです。
そしてズレのある鎖骨骨折で保存療法を行った場合は、約3ヶ月で
早く治るまでには、骨折の程度と治療法、その後の過ごし方に大きく影響するということです。
鎖骨骨折に関する疑問
鎖骨骨折に関するよくある疑問にお答えしていきたいと思います。
三ヶ月経ってもくっつかないのは?
鎖骨骨折をしてから三ヶ月経ってもくっつかない原因は、
- 安静期間・固定が不十分だった
- リハビリの開始時期が早すぎた
- 食生活によるもの
などがあります。
鎖骨骨折は患部の状態によって癒合までの期間に個人差があるため、
骨折を早く治す方法はこちらをご覧ください。
→手や足の骨折を早く治す方法は?骨の回復を早める秘訣を教えます
ズレてくっつくのはなぜ
鎖骨骨折後に骨がズレてくっついてしまうのは、
- 骨折面がズレたままの固定だった
- 固定が緩かった
- 固定を妨げるような外力をかけていた、または動いてしまった
- 鎖骨骨折後の適切な治療が遅れた
などの原因が考えられ、骨折した患部の状態に合わせた固定方法でなければ、弱い外力でも骨折面がズレたり、固定が難しかったりします。
状態に合わせた治療法や固定方法の選択が、治るまでの期間や後遺症を残すか否かの生命線になりますので、先生の話をきちんと理解して進めていきましょう。
痛みはいつまで続く?
保存療法や手術療法にて鎖骨骨折が完治しても、
- 湿気や温度差
- 季節の変わり目
- 寒さ
- スポーツによる動作
- 日常的な繰り返し動作
などによって、違和感や鈍痛が生じることがあります。
この時の症状は一時的であれば大きな心配はありませんが、半年以上も続いたり、日常生活にも支障をきたすほどの強い症状がある場
【まとめ】鎖骨骨折の後遺症について
本記事では、鎖骨骨折の後遺症や治療法、全治までの期間やよくあ
鎖骨骨折は若い世代に多く発生する傾向にあります。
鎖骨骨折とその後の後遺症を防ぐためにも、
- 骨に良い食生活と規則ただしいライフスタイル
- スポーツ前後にはストレッチやセルフケア
- 信頼できる先生による治療・施術
などが必要ですので、是非とも実践してくださいね。