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捻挫は関節を捻ったケガのことを言い、スポーツや転
特に足首の捻挫は起こりやすく、次に多いのは手首の捻挫になります。
ここでは捻挫をしてしまった際にどんな治療が必要になるのか、
※本記事では最も多い足首捻挫についての内容となります。
手首の捻挫についてはこちらをご覧ください。
→手首の捻挫は接・整骨院へ!完治までの期間と治らない理由を徹底解説!
捻挫の治療について
捻挫の治療には保存療法と手術があります。
それぞれの目的や方法、流れについて見ていきましょう。
保存療法
捻挫の一般的な保存療法は、重症度の程度を表す、
- 微細断裂がある軽度のⅠ度
- 部分断裂が見られる中度のⅡ度
- 完全断裂のある重度のⅢ度
によって治療内容が異なっていて、Ⅰ度の場合は微細な靱帯の断裂のため、包帯などで患部を固定し、
捻挫がⅡ度の場合は靭帯の損傷が部分断裂となり、固定・安静の後、リハビリ(運動療法)となる流れでしょう。
Ⅲ度の場合は完全断裂の状態にあるため、
捻挫はⅠ~Ⅲの状態にかかわらず、湿布や鎮痛剤の処方、
靱帯の損傷ついて詳しくはこちら。
→靭帯損傷とは?症状や治療法、早く良くなる方法を解説します。
手術
捻挫の手術は靭帯の明らかな断裂が見られる際に選択されることが多い治療法で、スポーツ復帰を目的としている場合は、
捻挫の手術は関節鏡を使用した解剖学的足関節外側再建手術が実施
足首捻挫周辺で起きやすい「腓骨筋腱脱臼」も手術が必要な場合も。
詳しくはこちらをご覧ください。
→腓骨筋腱脱臼は保存療法とサポーターで対処!手術はどんな時に必要?
捻挫の治療で見極めなければいけないこと
捻挫の治療で見極めなければならない重要な点があります。
捻挫の治療で見極めておきたい重要点とそれぞれの理由を見ていき
捻挫の程度
捻挫には前項でもお伝えした、
- Ⅰ度(靭帯の損傷はほとんどない)
- Ⅱ度(靭帯の損傷が微細にある)
- Ⅲ度(靭帯の完全断裂が見られる)
の状態に分かれ、それぞれに治療法が異なっています。
そのため、必ず患部の状態を超音波やMRIで確認することが最も大切です。
画像で患部の状態を確認せずに症状だけで判断すると、実は「Ⅱ度やⅢ
捻挫による症状だけでなく、必ず画像にて患部の状態は把握しておくべきでしょう。
捻挫と骨折の見分け方についてはこちら。
→捻挫と骨折の見分け方は?それぞれの対処法と疑問にお答えします
症状
捻挫をすると、
- 腫れ
- 熱感
- 痛み
といった症状が出やすくなります。
捻挫による外力で靭帯の部分断裂や完全断裂だけでなく、関節や周りの組織も損傷するため内出血が起きる傾向です。
そして炎症による腫れによって関節の内圧も上がり、同時に動くことによる痛みを感じるようになります。
捻挫の症状はⅠ~Ⅲ度の程度によっても異なっています。
- Ⅰ度:軽度の痛みや腫れがある
- Ⅱ度:体重がかけられないほどの痛み、腫れ押すと強い痛みがある
- Ⅲ度:歩行は困難、すぐに腫れと内出血、熱感の症状が出る
ただあくまでも目安の症状ですので、完全断裂をしていなくても腫れや内出血、歩行が困難な時もあります。
実は捻挫は足首だけでなく、足の甲でも捻挫は起木、時には併発することも。
詳しくはこちらをご覧ください。
→足の甲の捻挫とは。原因や症状、早く治す方法を柔道整復師が解説。
長引く原因
捻挫の治療や施術を受けても長引いてしまうのは、
- すぐに応急処置や治療、施術を受けずに放置してしまった
- 決められた安静期間を守っていない
- 自己判断で無理な動きをしてしまった
- 先生の指示を守っていない
- 早く治そうとする焦り
- リハビリの負荷が強い
といった原因が考えられるでしょう。
なかなか治らない原因はさらに他にあります。
詳しくはこちらをご覧ください。
捻挫の治療で大切なこと
捻挫の治療で大切なことを知っていれば、さらに早期に治すことは可能です。
痛みや腫れを早めに改善するために、
応急処置(対処法)
捻挫をしてしまってから、すぐにしておきたい対処法が応急処置です
捻挫の応急処置は、RICE処置が基本となります。
- 安静のRest:患部を無理に動かさず、
固定して安静を維持する - 冷却のIcing:患部を冷やして血管を収縮させ、
痛みや腫れを抑える - 圧迫のCompression:
患部をテーピングや包帯で固定し、症状を最小限に抑える - Elevationの拳上:
患部を心臓よりも高い位置に上げて固定し、内出血や痛みを抑える
捻挫に気づいた際に早期の応急処置を行っておくと、腫れの軽減と
さらに詳しいRICE処置についてはこちら。
→アイシングを効果的にする方法、時間と回数、やりすぎない為の注意点
画像検査
捻挫の画像診断ではCTやMRI、超音波(エコー)などが選択され、特にMRIや超音波(エコー)による画像診断は、
- 骨
- 軟骨
- 筋
- 腱
- 靭帯
のさまざまな部位を観察・診断でき、
レントゲンやCTでは予約が必要となりますので、早く患部の状態を確かめたい際には接骨院や整骨院でも設置している超音波(エコー)で見てみましょう。
固定
包帯やテーピング、添え木などによる固定は、
同時に患部の安静による炎症の早期軽減と内出血の吸収を促す意味もあり、Ⅱ度以上の場合には必ず行うべき処置と言えるでしょう。
早期の歩行
早期の歩行をする目的には
- 固定による関節の拘縮予防
- 筋力の低下予防
- 内出血の早期吸収
などが挙げられます。
病院のように1週間間隔での通院になると、始めるべき歩行のタイミングが遅れてしまい、治る期間も長くなっているのが現状です。
そのため、数日間隔での通院による判断は早く治るためにはとても大切なことになります。
【歩行の遅れは、治りの遅延】です。
超音波を設備し、捻挫の治療が得意な先生に見てもらえれば、早期の回復は間違い無いでしょう。
リハビリ
捻挫のリハビリには、
- 関節可動域の回復
- 筋肉の回復
- 恐怖心の克服
という目的があります。
足首捻挫をすると
- 正座ができない、
- つま先立ちができない
- 怖くてジャンプできない、つま先で踏ん張れない
などの症状を感じる傾向です。
そのためのリハビリが必要となり、捻挫の回復の程度や治療・
捻挫のリハビリは主に次のような訓練があります。
- バランスボードに立って、片足を上げてバランス感覚を養うバランストレーニング
- かかと上げ下げを行うヒールアップトレーニング
- 加圧式トレーニング
加圧式トレーニングは固定中でも行え、早期の組織修復にはとても効果的です。
是非とも治療・施術と並行して行なっていただきたいことでもあります。
加圧式トレーニングについて詳しくはこちら。
→加圧トレーニングの効果とは?実は良いことだらけなのをご存知ですか?
捻挫の治療に関する疑問
ここからは捻挫の治療に関する疑問にお答えしていきたいと思います。
治療期間の目安は?
捻挫の治療期間はⅠ~Ⅲの程度によって目安が異なり、
- Ⅰ度:数日から1週間
- Ⅱ度:2週間前後
- Ⅲ度:3週間~1ヶ月程度
捻挫の治療期間は、Ⅰ~Ⅲにかかわらず、早期の応急処置と治療・
病院による固定と湿布、通院間隔ではさらに長くかかるでしょう。
捻挫をして歩けるけど腫れていないのはなぜ?
捻挫をしても歩くことができ、
- 軽度の可能性がある
- 骨のアライメント(配列)の崩れ
- 筋肉の防御反応
などが挙げられます。
患部の状態は病院でも診ることはできますが、骨のアライメントや筋肉の防御反応による痛みは見過ごされるケースがほとんどです。
そのような時には見てもらう先生を早急に変更しましょう。
捻挫を早く治す食べ物は?
捻挫を早く治す食べ物は、
- タンパク質やコラーゲンが多い肉、魚、卵、乳製品
- ビタミンCミネラルを含む野菜や根菜類
などがあります。
タンパク質、ビタミンC、コラーゲンは、
食べ物は身体を構成する大切な要素です。
健康に気を使う方はこちらをご覧ください。
→健康に気を使う人必見!健康にいい食べ物に含まれている栄養素とは?
捻挫を早く治すマッサージがあるの?
捻挫をすると、捻挫をしてしまった時の衝撃に対して筋肉の防御反応により少しでも軽減しようと反射が起きます。
その反射がいつまでも残っている状態では、関節に余計な負荷をかけてしまうため、歩行を始めた段階には防御反応を解いてあげる必要があります。
そのための刺激としてマッサージが効果的です。
方法は、
- すねの前を走っている前脛骨筋(ぜんけいこつきん)という筋肉を、両方を親指で押す
- 両指で押しながら足首を上下に動かす
- 20回ほど行う
終わった後、足首が軽くなり、同時につま先立ちや正座も楽になるでしょう。
継続して行なってみてください。
同時にトリガーポイントも知っていると、より効果的に行えるでしょう。
→トリガーポイントとは?部位別の場所やマッサージのやり方もご紹介。
捻挫を早く治すつぼは?
捻挫を治すツボは、
- 外くるぶしの下のくぼみにある「丘墟(きゅうきょ)」
- 内くるぶしの下のくぼみにある「商丘(しょうきゅう)」
- 手の甲側にあり手首関節の小指側から指7本分上にある「支正(
しせい)」
があります。
これらのツボを痛気持ちいいと感じる程度の圧をかけて押すと、
ツボといえば耳ツボダイエット」を想像した方もいらっしゃるのではないでしょうか。
こちらも合わせてご覧ください。
→耳ツボダイエットの効果とメリット・デメリット。上手に行うために必要なこと
捻挫をして歩けるけど、仕事はいいの?
捻挫をして歩けるのは軽度の状態とも判断できるので、
身体を動かす仕事の場合は、
ただ、午後や夕方になると腫れてくるなどのリスクも考えられるため、無理はしない方が無難です。
捻挫を1週間で治すには?
捻挫を1週間で治すためには
- Ⅰ度であること
- 患部の状態を画像と症状を合わせて判断すること
- 痛みの原因を的確に判断して、施術に反映すること
ができれば、1週間でほぼ支障なく生活できるようになるでしょう。
当院では施術のほか、酸素ルームや加圧式トレーニング、超音波によって通常よりも早く変化を感じていただけています。
骨に異状がない場合には、病院よりも接骨院・整骨院の方が早く良い変化を感じられるので、口コミの良い先生に罹られてはいかがでしょうか。
捻挫をして歩けるけど、くるぶしが痛いのは?
捻挫をして歩けるけどくるぶしが痛いのは、
- 捻挫により筋性防御、筋肉の損傷が起きている
- 骨のアライメントの崩れ
- 捻挫により、歩き方が変わっている
- 実は骨折を起こしている
などの原因が考えられます。
的確に判断し、施術を行えばすぐに解決する症状です。
歩き方を治すにはインソールの使用が最も簡単で効果的ですので、こちらの記事もご覧ください。
【まとめ】捻挫について
本記事では捻挫の治療について、応急処置や保存療法の流れ、
捻挫はつい我慢をして放置してしまう人も少なくありません。
痛みや腫れを悪化させないためにも、