尾てい骨の痛みの原因は?症状からみる対策と対処法をご紹介!
カテゴリー:身体のいろいろな不調
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尾てい骨に感じる痛みは、原因にアプローチすれば楽になる症状から、適切な処置をしないと重篤になる症状まで、といろいろです。
痛みを少しでも早く改善できるよう「尾てい骨の痛みの原因は?症状からみる対策と対処法をご紹介!」を読んでいただき、適切な行動をしていただければと思います。
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Contents
尾てい骨の痛みの原因
尾てい骨の痛みの原因には
- 婦人科系疾患
- 妊娠中・産後の痛み
- 痔
- 突発性肛門痛
- 筋肉と姿勢による痛み
- 神経痛
- ケガ
の7つほどの原因が考えられます。
それぞれ見ていきましょう。
婦人科系疾患
婦人科系疾患には
- 子宮内膜症
- 子宮筋腫
- 子宮腺筋症
による症状として、生理の度に感じる尾てい骨の奥や肛門・膣の奥の強い月経痛が特徴的です。
対策としては、月経時にはお腹を温めて、その場足踏みなどで股関節や足の付け根付近の運動が推奨されています。
よくある対策ではありますが、ストレスも溜めないことです。
できる限りストレスは発散できる環境作りと心地よい人間関係があると理想的ですよね。
妊娠中・産後の痛み
妊娠してお腹が大きくなると骨盤は前傾し、お腹の重量も増えるためにお腹の中を支える靭帯や腹膜も緩んできます。
お腹の中の組織の緩みにはホルモンが大きく関係していて、単独的なものではなく、お腹の重さとホルモンの両者の関わりによって緩んできます。
その緩んだ組織の代わりに支える機能の役割を担うのが骨盤で、筋肉によるサポートもありますが、骨盤では赤ちゃんや臓器を受けるだけなので骨盤周辺や恥骨、尾てい骨に痛みを感じるようになるのです。
対策としては座る時にはクッションで座面の荷重の軽減や腹帯でお腹の支えると良いでしょう。
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痔による痛み
尾てい骨の奥の痛みと肛門・および肛門周辺の痛みを感じる痔には
- いぼ痔
- 切れ痔
- 痔ろう
の3種類があります。
痛み方はズキズキとした痛みと鈍い痛みが特徴的です。
対処法は適切な医療機関で治療を受けることですが、いぼ痔や切れ痔は温めると痛みが軽減しやすく、痔ろうでは患部を冷やすと良いようです。
便秘になると症状が強くなる傾向がありますので、便秘対策と予防、便意を感じたら我慢せずにトイレに行きましょう。
突発性肛門痛
突発性肛門痛の原因はよくわかっていませんが、不安やストレスなどにより肛門周辺の筋肉のけいれんし、「キューっ」と締め付けられる痛みを感じます。
私もたまに経験しますが、締め付けられる時間は数秒から数十秒ほどで、時には針で刺されるような痛みや思わずお尻が上がるほどの痛みのときもあります。
症状の出るタイミングは夜間に多いとされていて、私の症状が出る時間帯も夜間が多いです。
対策としては心と体の緊張の緩和と、肛門付近の筋肉の緊張を防ぐためにも便意を感じたらトイレに行きましょう。
筋肉と姿勢による痛み
猫背姿勢になると骨盤は後傾して尾てい骨が常に圧迫を受ける座り方となり、体重による圧迫で筋肉には血液が行き渡らない「虚血(きょけつ)」の状態になって痛みを感じます。
虚血になると酸素や栄養素が十分に流れないために筋肉は硬くなり、骨膜への循環不足によって過敏に痛みを感じるようになります。
ときには圧迫による炎症が起きて、痛みをさらに感じやすくしてしまいます。
猫背姿勢は尾てい骨だけでなく様々な影響を出してしまうので、改善した方が将来のためにも良いでしょう。
猫背についてはこちらをご覧ください。
→側弯症や猫背にはやっぱり矯正は必要!?矯正の本当の意味をお伝えします☆
神経痛
神経痛の症状では
- 腰部脊柱管狭窄症
- 椎間板ヘルニア
などにより、尾てい骨に痛みやしびれ感が出てきて、尾てい骨だけでなくお尻の付け根から太もも、ふくらはぎまで痛みやしびれを感じる場合もあります。
腰を曲げたり、立っていたり、ときには数歩歩くだけでも痛みやしびれで歩けなくなるくらいの強い症状が出てしまわないように、早急に適切な治療・施術を受けましょう。
我慢をしていると症状は長引くだけで、もし症状が落ち着いて感じなくなったとしても次に感じる時には、もっと強い症状となって再び感じることでしょう。
「いつか治るだろう…」は通用しません。
脊柱管狭窄症、ヘルニアについてはこちらをご覧ください。
ケガ
尻もちをついたり、何かに尾てい骨をぶつけると打撲、ひどい時には骨折を起こしてしまうケースもあります。
打撲程度なら座る時に痛みがあるくらいですが、骨折となると動くたびに痛み、座ったり寝返りをうつのも痛みを感じながらですので、大きな苦痛とストレスを感じます。
肋骨骨折と同じように尾てい骨を骨折しても特に何もすることがないので、患部の安静と刺激と与えないことが治療に繋がります。
肋骨骨折についてはこちらをご覧ください。
→肋骨骨折でも楽に過ごす方法をご紹介!寝方と起き上がり方のコツとは!?
そして大きな骨折になると尾てい骨がズレたままくっ付くこともあり、硬い座面に座ると当たって痛かったり、お尻周辺に痛みが残ったり、皮膚感覚の変化などの後遺症にもなりかねません。
お尻を強くぶつけたり、尻もちをついた時にはきちんと骨折をしていないか診察を受けましょう。
尾てい骨の痛みはクッションで軽減
尾てい骨の痛みの対策法としては、座る時にクッションで荷重の分散をするとかなりの症状が軽減します。
尾てい骨への負担を減らすには円座タイプのクッションがオススメです。
最近では円座タイプではなく、四角形タイプでも尾てい骨への負担を軽減するクッションも出ています。
クッションによって尾てい骨の直接の圧迫がなく虚血を防げますので、座っていて尾てい骨が痛い時には試してみてください。
クッションの他には座り方を改善すると座面に尾てい骨が当たらないものもあります。
こちらのアーユルチェアはお尻を深く入れると自然と骨盤が立ち、尾てい骨が座面に当たらない座り方になります。
アーユルチェア公式HP
姿勢も真っ直ぐになり、タイピングミスも減りますのでデスクワークの方には本当にお勧めいたします。
尾てい骨が痛い時の寝方
筋肉系の痛みやケガによる尾てい骨の痛みに最適な寝方はやはり横向きです。
仰向けになるとお尻が布団に当たって痛みを感じ、姿勢を変える際に足を使って寝返りを打つとお尻の筋肉を使いますので痛みも出てくるでしょう。
筋肉系やケガだけでなく、妊娠中、痔、突発性肛門痛、神経痛にも腰や尾てい骨への負担が軽減されるので横向きの寝方がもっとも適しています。
尾てい骨の痛みに効果的なストレッチ
尾てい骨の痛みに効果的なストレッチをご紹介します。
ストレッチの対象となる症状は筋肉と姿勢によるもの、神経痛、ケガが対象で、ケガの時に行う目安は【痛いけど動ける】くらいまで痛みが少なくなったら行いましょう。
神経痛も行っている際に症状が強くなってきたらすぐに中止してください。
尾てい骨に関わる筋肉はお尻の筋肉(緑丸)になりますので、ストレッチで狙う筋肉は「大臀筋(だいでんきん)」になります。
仰向けとイスに座っての方法になりますので、痛みの程度でどちらを行うのか判断してください。
では始めます。
仰向けのストレッチ
仰向けのストレッチは腰痛持ちの方にも効果があります。
- 仰向けになって膝を立てる
- 立てた膝に片方の膝を乗せる
- 立てた方の膝を胸に引き寄せる
効きがイマイチの方は乗せる方の膝を開くor 閉じてみましょう
気持ち良さを味わいながら行いましょう。
ストレッチについてはこちらをご覧ください。
→間違ったストレッチをしないために、知っておくべきこととは?
イスに座ってのストレッチ
次はイスに座ってのストレッチです。
- イスに浅く座って片方の脚を膝に乗せる
- 胸を張って前に倒れる
ポイントは【胸を張って前に倒れる】です。
胸を張らずに前に倒れても伸びるのは腰になってしまいます。
ここでも効きがイマイチの方は膝を開く、または閉じてみましょう。
少しの角度の違いで伸びる箇所が変わるのを体感できるかと思います。
座って立ち上がる時に尾てい骨が痛いワケ
座って立ち上がる時に尾てい骨が痛いのは虚血と筋肉の硬さが関係しています。
特に硬い座面に座っていて、尾てい骨が座面に当たっていると圧迫を受けています。
圧迫を受けた箇所は血流の流れが悪くなっていて、立つと同時に血流の流れが良くなり、一気に流れるようになります。
骨膜には神経が富んでいて感覚がとても敏感です。
一気に血流が流れる刺激が患部では「痛み」となって感じてしまうのです。
同時に硬い筋肉の状態では、ある姿勢からの変化に対して柔軟性のない筋肉は急に動く刺激が痛みとなって感じるのです。
座り方と筋肉が柔らかければ痛みも防げるのです。
次は尾てい骨周辺の筋肉を緩める方法もご紹介します。
尾てい骨周辺の筋肉を緩める方法
尾てい骨周辺を緩める方法もご紹介します。
簡単ですので行ってみてくださいね!
押すところの目安は青丸です。(黄色矢印が尾てい骨)
- 立って尾てい骨周辺を押して痛いところ、硬いところを押す
- 指で押したまましゃがみながらお尻を突き出す。
- 繰り返して行う
これだけです。
回数をこなすごとに押しているところが緩んでいたら成功です。
筋肉が緩むと座りからの立ち上がりが楽になるのはもちろん、歩くのも軽くなります。
痛みを我慢しながらではなく、「少し痛い程度の強さ」で押すようにしましょう。
筋肉を柔らかくする方法はこちら。
→筋肉を柔らかくするセルフ施術をご紹介!筋肉にオススメのプロテイン3選
尾てい骨を骨折したら
尾てい骨を骨折したらまずは安静です。
患部周辺の筋肉を緩めると楽になりますので、「尾てい骨周辺の筋肉を緩める方法」を実践してみてください。
テーピングもこのように貼るだけで楽になりますので是非ともお試しください。
鼻尾てい骨の上からテーピングを乗せる程度の強さから張ってみてみましょう。
物足りないようなら少し強めで張ってみます。
引っ張りすぎると水膨れになりますの、自己責任で強さは調節してみてください。
骨折と打撲の見極め方はこちら。
→打撲と骨折の見分け方とは?見た目や症状の違い、部位別の見分け方をご紹介
尾てい骨の痛みをいきなり感じたら
尾てい骨に痛みをいきなり感じたらまずは、
- 何かにぶつけてはいかないか?
- 長く座っていなかったか?
- 中腰姿勢をしていなかったか?
を確認しましょう。
次に
- 生理中の痛みは強くないか
- 肛門付近の痛みがないか
- 痛みやしびれが太ももからふくらはぎまで感じていないか
症状を振り返ってみてください。
もし、思い当たる節がありましたら、婦人科や肛門科、整形外科への受診を受けましょう。
ケガ以外の症状はそのままにしていても変化がないだけではなく、かえって悪化するリスクの方が高いので、きちんと治療・施術を受けることを強くお勧めします。
ケガ以外には「いつか治るだろう…」は通用しないと思って行動していただければと思います。