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公開日:2024年10月3日

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お子さんが朝起きた時に不機嫌だったり、いつも眠そうな素振りはありませんか?

もし、夜間の睡眠が十分でない場合には睡眠障害の恐れがあります。

この記事では

  • 睡眠障害のチェック方法とその対処法
  • 睡眠障害の予防法
  • 親子の関係性と睡眠への影響

についてご紹介します。

もし、お子さんに当てはまる項目がありましたら適切に対処していただければと思います。

院長:伊藤良太
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子供の睡眠障害チェック

子供の睡眠障害の可能性がある場合は下記のチェックを行ってみましょう。

  1. 寝つきが悪く布団に入れてからも1時間以上も起きている
  2. 寝た後に何度も目が覚める
  3. 起きるのが極端に早い
  4. 夜の睡眠時間が6時間以下と短い
  5. 夜に眠れていない
  6. 朝に目覚めない、日中眠くなり、日常生活に支障が出る
  7. 何度も目を覚まし、夜泣きをする
  8. いびきをかく
  9. 夜間の無呼吸・陥没呼吸
  10. 朝、機嫌が悪い

このチェックを行って、3つ以上該当する場合は睡眠障害の可能性があります。

睡眠障害が続くとお子さんの発達に影響しますので、日頃から睡眠がとれているかを注意深く観察して、チェックする習慣をつけておきましょう。

一度生活リズムが崩れると大人と同じように、正常なリズムとなるまでに時間がかかりますので、日頃から規則正しい生活リズムの流れを作ってあげてください。

子供の睡眠障害とは

子供の睡眠障害とはどの様なことを指すのでしょうか?

一般的な睡眠障害について厚生労働省はこの様に表記してあります。

睡眠障害というと不眠症を考えがちですが、不眠症以外にも様々な病気があり、多くの人々が睡眠の問題を抱えていることがわかってきました。夜の睡眠が障害されると、眠気やだるさ、集中力低下など日中にも症状が出現します。睡眠の問題と日中の問題は、表と裏の関係にあるといってもいいでしょう。このような、睡眠の問題や日中の眠気の問題が1カ月以上続くときは、何らかの睡眠障害にかかっている可能性が考えられます。睡眠障害は、その原因によって治療法も異なります。適切な治療を受けるためにも、自分の睡眠状態や睡眠の問題を把握しておくことは重要です。

睡眠障害:厚生労働省

先ほどのチェックリストに該当する項目が3つ以上あり、睡眠障害の可能性がある子供は、以下のような問題が起きてしまう確率が上がります。

  • 記憶力の低下
  • 判断力の低下
  • 注意力の低下
  • 意欲の低下
  • 自律神経の乱れ
  • 体調不良
  • 体力の低下

睡眠が不足するとこのような問題が生じ、同年代の子供と比べてできないことが増えて子供が自信を失ってしまう…なんてことにもなりかねません。

子供が自分に自信を持って成長していくためにも、睡眠をしっかり取ることは非常に大切です。

チェックリストの項目以外にも、子供の場合は大人より

  • 錯乱性覚醒(さくらんせいかくせい)
  • 夢遊病(むゆうびょう)
  • 悪夢障害

などの睡眠障害の発生確率が高いので、お子さんが寝ている時の異常行動の有無もチェックしてください。

もし異常行動がある場合には速やかに小児科医に相談しましょう。

子供の年齢別の睡眠障害では、生後6ヶ月ごろから始まる夜泣き、2才ごろの寝ぐずり、保育園や幼稚園など生活環境が大きく変わることで起こるストレス性の不眠症などがあります。

本来夜にしっかり寝れていないのであれば、日中に眠気を感じて保育園や幼稚園、小学校の授業中に寝てしまうことがないか先生に確認することも大切です。

子供が睡眠中に手足が動くのはなぜ?

子供が睡眠中に手足が動くのは、レム睡眠という浅い眠りの状態が大人よりも長いという要因があります。

レム睡眠というのは体は休んでいるものの、脳は動いていている睡眠状態のことです。

睡眠中の動きが大きすぎてびっくりするかもしれませんが、小さい子供が足をバタバタさせたり、ゴロゴロ転がったりするのはよくあることなので心配いりませんのでご安心ください。

子供にとって睡眠の大切さ

子供にとっての睡眠は寝ている時に脳や身体を発達させていくためとても重要です。

そして入眠から3時間前後に最も多く分泌される成長ホルモンの量が、身体の成長とケガの修復に必要なのです。

脳がしっかり成熟して身体が作られる思春期までは、特に睡眠時間の確保と快適に寝られる環境づくりに気を配ってあげてください。

お子さん自身では睡眠障害の解決はできませんので、ご両親のお手伝いが必ず必要です。

是非とも環境の整えを手伝ってあげてください。

成長ホルモンと睡眠中の子供の関係

睡眠中は成長ホルモンの分泌が促進され、以下の働きがあります。

  • 免疫力を強化する
  • 筋肉を増やす
  • 骨を形成する

正常に身体を発達させていくために成長ホルモンは非常に大切なので、深く眠る状態のノンレム睡眠に入れるように、日中は身体をよく動かして夜はぐっすり眠れるようにしたいものです。

布団にスマホやゲームなどを持ち込まずに寝ると理想的でしょう。

脳の発達

睡眠障害の問題として、記憶力・判断力・注意力の低下など様々な影響があります。

子供の頃はそれほど問題として親子ともに感じないことが多いのですが、成長するにつれて他の子供との差が見られるようになります。

過ぎてしまった時間は戻りません。

他の子とは違う特徴が見当たるような場合には迷わずに医師に相談しましょう。

睡眠障害がもたらす脳への影響

睡眠がしっかり取れていないと、学力低下や運動能力の未発達などの問題が生じてしまいます。

そうなると子供が自分に自信を持てなかったり、ネガティブになってしまったりと脳の影響が精神的な影響へと拡大する可能性があります。

お子さんのためにも早い段階で対策を講じてあげてください。

子供に睡眠薬は使えるの?

基本的には睡眠薬の使用はオススメしませんが、医師の処方の指示を守った上で使用しましょう。

寝れていない原因の追求も同時に行えると、薬をいつまでも飲み続けないようにできます。

ご両親の環境作りやお子さんへの接し方、お子さんの様子などを見直して改善に努めていただければと思います。

子供の睡眠時間の理想はどのくらい?

子供にとっての必要な睡眠時間は大人よりも長く、

  • 1〜2才で11〜14時間
  • 3〜5才で10〜13時間
  • 6〜13才で9〜11時間
  • 14〜17才で8〜10時間

が正常に発達していくには必要と言われています。

子供の睡眠時間は学校や塾、スマートフォンなどの影響で年々短く不規則になっています。

「寝る子は育つ」と昔から言われている通り、大人の睡眠時間の基準で考えるのではなく、上記の年齢別の理想的な睡眠時間の確保を一緒にしてあげてください。

一人では眠れない子には一緒にお布団に入ってあげられると、気持ちも落ち着いて安心して寝られるでしょう。

子供が睡眠障害にならないために

子供が睡眠障害にならないためにどうすれば良いのかを年齢別にご紹介します。

乳児期

乳児期の赤ちゃんは生後3〜4ヶ月ごろから昼夜のリズムが整いだし、夜にしっかり眠れるように自然と変わっていきます。

乳児期の適切な睡眠時間は日がのぼる時間に合わせて起きて、日が沈む時間に合わせて睡眠に入るのがベストです。

しかし、普通に生活しているとどうしても大人の生活リズムに合わせなければならないので、夜は20時ごろには寝かせて、朝は6時ごろに起こすようにすると良いでしょう。

夜泣きに関しては赤ちゃんの成長過程で自然と起こることなので、毎晩何度も必ず夜泣きする場合でなければ、それほど睡眠障害を疑わなくても大丈夫です。

昼間に多く活動するようにして、身体を動かせば夜泣きの頻度も減るはずなので、どうしても多い場合は日中の活動を意識するようにしてください。

幼児期

幼児期になると運動量が非常に多くなるので、ぐっすり眠れる子もいれば、反対に生活環境が変わることによるストレスで眠れなくなる子もいます。

また、夜まで興奮した状態で夜更かしをしてしまい、生活リズムが乱れてしますので、夜21時までには寝かすようにして、朝7時ごろには起こすようにしましょう。

どんなに保育園や幼稚園が楽しくても、布団に入れば疲れてぐっすり眠れるはずです。

現代の問題としては幼児期ごろから、ゲームやスマートフォンで動画を見せてしまうことで、夜に眠れなくなることです。

生活リズムが段々夜型にズレてしまいがちな年齢なので、ゲームは寝る1時間前までにはやめさせるなどの約束事を決めると良いでしょう。

【小学生】

小学生になると、保育園や幼稚園のころよりも夜型の生活リズムが顕著になります。

幼児期からしっかりと生活リズムを作れているお子さんは、小学生になっても同じように早寝早起きを続けられる傾向にあります。

文科省のデータでは

《21時半ごろまでに寝て、朝ごはんをしっかり食べている子供の方が、夜更かししている子供と比べて成績が良い》

という結果が出ています。

子供の将来を考えるのであれば、生活リズムを作りやすい環境を家庭内で作ってあげることが大切です。

塾や宿題、習い事など子供のストレスも多くなる年齢なので、精神的なケアも欠かさずお子さんとの会話を心がけましょう。

中学生

中学生になると思春期による反抗期や部活動、塾やテストなどのストレスにより、小学生よりさらに生活リズムの確保が難しくなります。

日本の中学生は先進国の中でも非常に睡眠時間が短いです。

また、中学生になるとスマートフォンを持たせる家庭も多くなり、SNSやゲームの影響で精神的ダメージを受けることも。

「SNS依存症」といって、常にSNSのことが気になり夜寝られない、朝起きられないなど睡眠障害を引き起こす原因にもなりかねませんし、早く寝るよう伝えても部屋に入ればお子さんの様子もわかりません。

お子さん自身が睡眠の重要性を理解できるよう、日頃より伝えてあげてください。

睡眠障害という見えない部分を親子が互いに共有し、お子さんの状況を深く把握するには、小さい頃から積み上げてきたコミュニケーションと信頼関係の構築がなければできません。

付かず離れずの距離感でお子さんをサポートしていただければと思います。

院長:伊藤良太
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