足の甲が腱鞘炎になる原因とは?症状やセルフでできる対処法を解説します
カテゴリー:脚の痛み
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足の甲がギシギシする、痛みやいつもとは違った不快感がある時は、腱鞘炎の可能性が考えられるかもしれません。
腱鞘炎は手の指に生じやすいというイメージが一般的ですが、実は足の甲にも起こり、痛みやしびれ、足首までに痛みを感じることがあります。
今回は足の甲の腱鞘炎はなぜ起こるのか、その原因や症状、自分でもできる対処法についてお伝えしてみたいと思います。
手の腱鞘炎についてはこちらをご覧ください。
→腱鞘炎は安静だけでは治らない!?痛み改善と手術回避のためにできること
Contents
足の甲が腱鞘炎になる原因
足の甲が腱鞘炎になる原因には、
があります。
ここでは足の甲の腱鞘炎の4つの原因について詳しく見ていきましょう。
靴ヒモの締めすぎ
スポーツやウォーキング、お仕事の際に、フィット感や固定力を高めるため靴ヒモをきつく結んだ経験はありませんか?
靴ヒモを強く結ぶと靴と腱の圧迫力が強くなり、圧迫力がかかったまま腱が動くことで腱鞘炎になります。
足の甲は他の身体の部位に比べると皮膚のすぐ下に骨があり、脂肪組織が少ないため靴ヒモをきつく締めすぎてしまうと、腱を守る腱鞘が直接過度に圧迫されて足の甲の腱鞘炎に繋がるのです。
同じ靴を履いていても、足の甲に症状が出たり出なかたりするのは、靴ヒモの強さが変化しているからでしょう。
靴が合っていない
靴のサイズが合っていないことも、足の甲の腱鞘炎の原因のひとつです。
サイズの合わない靴を履き続けていると、歩行やスポーツ時に靴の中で足が前後に動いてしまい、足の甲の痛みだけでなく、足底腱膜炎になることも。
足底腱膜炎についてはこちらをご覧ください。
→足底筋膜炎の原因と治らない理由、お勧めのインソールとテーピングの巻き方
浮き指
浮き指とはこのフレーズからイメージできるように、足の指が地面から浮いている状態のことを言います。
左右10本ある足の指は、それぞれが地面に接していることが通常です。
浮き指になると立った際に身体の重心がかかとになるため、足指が地面から離れてしまいます。
かかと重心になり、指が浮き気味になると指を反る筋肉は常に緊張状態になって、腱鞘炎を起こしてしまうのです。
緊張状態が続く→腱が常に引っ張られる→腱と腱鞘との摩擦が強くなる→摩擦により炎症が起き、痛みや腫れが生じる、このような流れになります。
直接ぶつけた
スポーツだけでなく、足の甲を硬い部分にぶつけてしまうことは日常生活でも起きてしまいます。
打撲がきっかけで腱鞘炎の症状に移行してしまうことも珍しくありません。
足の甲は皮下組織が他の部位に比べると薄いため、直接ぶつけるなどの衝撃が腱鞘炎の原因になることも。
きちんと痛みの原因となる打撲は放っておかずに、適切な施術・治療を受けましょう。
足の甲の腱鞘炎の症状
足の甲の腱鞘炎の症状について見ていきましょう。
- 甲やかかと、足裏が痛む
- むくみやだるさを感じる
- 歩行や走行、ジャンプ時に足の甲が痛む
- 足の親指が伸ばせない、力が入らない
- 朝起きて足を着くと痛みがある
- 足の甲が腫れたり、熱感がある
- 痛みのある箇所を押すと強い痛みを感じる
足の甲や親指に痛みを感じる痛みは、長趾伸筋腱炎や長母趾伸筋腱炎、前脛骨筋腱炎などが当てはまりますが、この記事では《足の甲の腱鞘炎》という大きな括りでお伝えしていきます。
足の甲の腱鞘炎は、痛みが出ている場所によってどの部位の腱鞘が炎症を起こしているかの判断がつきやすいのも特徴です。
足の甲の腱鞘炎のテーピング
足の甲の腱鞘炎のテーピングをご紹介します。
「足の甲」と言っても一箇所ではないので、よくよく起こりやすい2箇所のテーピングをお伝えしていきます。
足の甲(親指寄り)
足の甲の親指よりのテーピングで必要なのは、3.75ミリの伸びるテーピングです。
※痛い箇所は丸のあるところ
- 親指からすねにかけて貼る
- 痛みを感じている所に対して横向きに貼る
ただこれだけです。
横向きに貼ることで、腱への圧迫を軽減する目的があります。
足の甲(足首寄り)
写真の緑矢印の先にある、白い帯状のものは腱が浮かないように抑えている「支帯(したい)」と言われるものですが、この支帯と腱がお互いの摩擦により腱鞘炎が起きてしまいます。
その圧迫力を少しでも軽減するのがテーピングの目的ですので、是非ともお試しください。
- 親指からすねにかけて貼る
- 支帯に沿って(イメージで構いません)横からテーピングを貼る
たったこれだけでも症状は変化します。
ポイントは【横に貼ったテーピングを少し伸ばして貼る】です。
足の甲の腱鞘炎にマッサージ(セルフケア)は有効?
結論から言いますと、足の甲の腱鞘炎にマッサージ(セルフケア)は有効です。
腱は筋肉の緊張にとても強く影響を受ける組織で、筋肉が緊張すると引き伸ばされ、緩むと伸張されず負荷が弱くなります。
何をお伝えしたいのかと言いますと《筋肉が柔らかくなれば、腱への負荷も軽減できる》ということです。
よってマッサージなどのセルフケアは有効になり、症状も軽減できます。
早速ご紹介いたしますので、行ってみてくださいね。
- すねのあたりを両方の親指を重ねて押す(※固い所なので少し強めでもいい)
- 押したまま足首を立てる、または親指をグーパー
- 10回ほど行う
2の足首か親指を動かすかは、痛い動きの方を行ってください。
痛みはもちろん、ギシギシする時にも行うと症状が軽減します。
痛みが強くてできない時には無理せずに、安静期間を設けて、できる痛みになったら行いましょう。
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→もみほぐしの効果と目的とは?マッサージとほかの施術との違いを解説
足の甲の腱鞘炎を悪化させること
足の甲の腱鞘炎を悪化させるNG習慣や行動には、次のようなものがあります。
- 足を休めず、無理な動きを繰り返してしまう
- サイズの合わない靴を履き続けている
- 安静期間を設けていない
- 症状が和らいだ後、すぐに長時間の歩行やスポーツを始めてしまう
足の甲の腱鞘炎は、適切な対処を行わずにいると、
- 歩行困難
- 骨にヒビが入る
- 骨や神経が損傷する
などのリスクにつながることもあるため、原因や症状を理解し、痛みを感じた際は早めに対処するようにしましょう。
何よりも自己判断は危険です、数日同じ症状が続く時には先生に見てもらいましょう。
【まとめ】足の甲の腱鞘炎について
本記事では、足の甲の腱鞘炎の原因や症状、対処法についてお伝えしてきました。
足の甲の遺体を軽視すると日常生活にも支障をきたすほど、歩行する時には使われる部分です。
足の甲の腱鞘炎を未然に防ぐために、今履いている靴のサイズの見直しや靴ヒモに過剰な締め付けがないかをもう一度確認してみましょう。