妊婦さんの腰痛はマッサージで対応!その方法と腰痛の原因も解説!
カテゴリー:腰の痛み
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妊婦さんによくみられる腰痛は、自分でのマッサージが難しかったり、母体に安全なやり方がわからないこともあるのではないでしょうか?
ここでは妊婦さんの腰痛をマッサージで軽減・解消するため、安全で簡単な方法をお伝えします。
妊婦さんの腰痛の原因や予防、対処法についても合わせて参考にしていただければ幸いです。
Contents
妊婦さんの腰痛は旦那さんのマッサージで
妊婦さんの腰痛を旦那さんのマッサージで軽減・解消するために、ここではご夫婦でチェックしておきたい腰痛のマッサージをお伝えしていきます。
横向きで手で行うマッサージ
妊婦さんの腰痛に横向きで行うマッサージは、妊婦さんに負担をかけず、しかも効果的に腰痛にアプローチできますので、是非とも行ってみてください。
腰周辺
- 妊婦さんは床に横向きで寝て、股関節と膝を軽く曲げる
- 旦那さんは両方の親指を重ねて、背骨(緑丸)の脇をゆっくり押す
- 痛気持ちいいくらいの強さで10秒ほど押す
- 場所を変えて行う
押す方向は真下よりも、やや斜め下(矢印方向)に押すと深い所にある固い筋肉に当たりやすいでしょう。
痛気持ちいいくらいだと、筋肉も緩み、同時に気持ちよさも感じられリラックス効果を得られます。
ただ旦那さんが注意すべきは、強く押しすぎると飛び上がるくらいの痛みとなりますので、最初のうちは【ゆっくりゆっくり】と、指で押していきましょう。
お尻周辺
妊娠時期はおかなが大きくなり、下半身への負担も大きくなっていき、お尻の筋肉が硬くなって腰痛を招いてしまいます。
次はお尻を緩めるマッサージのご紹介です。
- 妊婦さんは床に横向きで寝て、股関節と膝を軽く曲げる
- お尻(緑丸)周辺を手のひら、または両方の親指を重ねて押す
- 痛気持ちいいくらいの強さで10秒ほど
- 場所を変えて行う
ここでもやはり「痛気持ちいい」くらいで行いましょう。
マッサージは最高のスキンシップです。
ご夫婦の絆を深めていただければと思います。
座って手で行うマッサージ
寝るのが辛い時には、座って行えるマッサージを行いましょう。
- 椅子に座る
- 緑丸あたりを親指で押して、固いところを探す
- 痛気持ちいいくらいの強さで10秒ほど押す
- 場所を変えて行う
押す方向はやや斜め前側(横向きで行うマッサージの項を参照)に向けると、深くにある固い筋肉に当たりやすいです。
やりすぎると親指が痛くなりますので、時間を空けて行いましょう。
腰以外へのマッサージの方法はこちら。
→筋肉痛への部位別マッサージ方法をご紹介。早期対処で早期回復!
テニスボールで行うマッサージ
妊婦さんの腰痛解消にはテニスボールを使ったマッサージも有効で、実際に実践している妊婦さんが多いと聞いています。
テニスボールを使った腰痛のマッサージは好みでピンポイントで刺激を入れられ、強度も調節出来るので、覚えておくと今後の腰痛対策にも大きな助けとなるでしょう。
テニスボールを2~3個をストッキングの中に入れて行う方法もありますが、今回は1個を使用してのご紹介となります。
- やや斜めの横向きになりテニスボールを緑丸周辺に当てる
- 痛気持ちいいポイントを見つけたら浮かしている腰を下げる
- 自重により固い筋肉にテニスボールを痛気持ちいい感覚の間、当て続ける
- 痛気持ちいい感覚がなくなってきたら、または嫌な感覚になってきたらやめる
やや斜めの横向きになることで、緑丸の筋肉部分へさらに深く当たり、痛気持ちよさを感じやすくなります。
もし、刺激が強いようなら仰向けでテニスボールを当てましょう。
テニスボールのマッサージ方法についてはこちらもご覧ください。
→テ二スボールを使ったマッサージ10選!コリを解消する方法をご紹介!
妊婦さんの腰痛の原因
妊婦さんの腰痛の原因にはどのようなものがあるのでしょうか?
妊婦さんの腰痛の主な原因について見ていきましょう。
姿勢や体重の変化
妊娠をしてお腹が大きくなってくると体重の変化によって、
- お腹をかばうような姿勢
- 身体の重心を逃がそうとする反り腰の姿勢
が身についてしまいます。
お腹をかばうような姿勢になると上半身の重さが腰にダイレクトにかかってしまうため、腰がその重さに耐えきれず、痛みの原因につながるのです。
同時に上半身を反らした体勢にもなり、背中から腰にかけての負担が強くなり、筋肉が緊張した状態になって腰痛を引き起こししまいます。
ただ、どうしてもお腹は重くなってきますんので、真っ直ぐの姿勢を維持し続けることは困難です。
立つ時間や歩く時間を短くするするなどして、腰痛対策と症状を乗り切りましょう。
お腹が大きくなると「恥骨痛」も出やすくなります。
詳しくはコチラ。
→妊婦さんの恥骨痛について。原因や対処法、疑問をわかりやすく解説。
ホルモンの分泌
妊娠をすると出産の際に赤ちゃんがスムーズに骨盤を通れるよう、骨盤の関節や靱帯をゆるめる「リラキシン」という女性ホルモンが胎盤から分泌されます。
リラキシンの分泌により骨盤や関節、靭帯が緩み、同時に大きくなった子宮も下がり、骨盤に負担がかかって腰痛を起こしてしまうのです。
ホルモンバランスの分泌を調節することはできませんので、出来るだけ腰に負担のかかる動作や姿勢を避けることが無難でしょう。
心理的ストレス
妊娠中はお腹の赤ちゃんの健康状態が気になったり、出産への不安を感じやすい時期でもあります。
お腹の赤ちゃんの健康状態や妊娠への不安、悩みによる心理的ストレスは、自律神経のバランスが乱れ、血管を収縮する働きのある交感神経が優位になりがちです。
すると身体が冷えやすくなったり、冷えにより胃腸などにも影響しさらには頭痛や腰痛を引き起こしてしまう場合も。
心配事や悩み事はご家族や先生などに打ち明けて、一人で抱えないようにしましょう。
自律神経の不調による体の不具合についてはこちら。
→自律神経失調症の頭痛の原因とその他の症状、治療からチェック方法まで
妊婦さんの腰痛の予防と対策
妊婦さんの腰痛の予防と対策をお伝えします。
妊娠中を健やかに過ごすために、腰痛の予防と対策を旦那さんと一緒にチェックしてみてくださいね。
体重増加の予防
お腹の赤ちゃんは成長するにつれて妊婦さんの体重も増加していくため、その分腰への負担が大きくなります。
急激な体重の増加は腰への負担はもちろん、
- 妊娠糖尿病
- 妊娠中毒症
- 難産になりやすい
などのリスクがあるため、
- 糖質や脂質を摂りすぎないように注意する
- 糖質や脂質の体内への吸収を穏やかにする食物繊維、乳酸菌を補う
- 心身に負担がかからない程度のウォーキング
で食生活と運動の両方の工夫をしましょう。
腰痛についての関連記事はこちら。
→腰痛を早く治す方法はお風呂とストレッチ!腰痛の時の寝方と湿布の使い方
急いで動かない
勢いある動きや早歩きは腰やお腹と腰に負担をかけるため、急がず焦らず、ソフトな動きを心がけてください。
妊婦さんの腰痛に負担のない歩き方は、
- 反り返るほど、お腹を突き出さないように意識する
- 無理に大股で歩かない
- かかとから着き、腕も適度に振って一定の歩調で歩く
ようにすると、お腹と腰に優しく歩くことができるでしょう。
もしそれでもぎっくり腰になってしまった時には、下記をご覧ください。
→ぎっくり腰の座り方と痛みを楽にする方法、対処法を柔道整復師が解説!
靴はローヒール
妊娠中のハイヒールは腰が反り返る状態を助長してしまうため、腰への負担が強くなります。
また転倒の原因になってしまうこともあるため、サイズの合ったローヒールの靴を履いた方が無難です。
合わせて厚底の靴もバランスの低下を招きますので、底の薄いものを選びましょう。
腰が反る状態のことを「反り腰」と言います。
詳しくはこちらをご覧ください。
→反り腰チェックでひどい腰痛の原因を知ろう!答えはインナーマッスル⁉︎
腰に負担のかかる動作の回避
妊婦さんの腰に負担のかかる動作には、
- 重い荷物を持つ
- 前かがみになる
- 片方の手、腕だけで物を持つ
- 足を組む
- いつも同じ方を下に向けて横たわる
などがあります。
腰に負担のかかる動作は、腰痛ばかりではなく血行不良によって冷えやむくみなどが出やすくなるため回避し、旦那さんをはじめ、周りのサポートを頼るようにしましょう。
むくみについて詳しくはこちら。
→産後の足のむくみ(浮腫)を解消!原因に応じた対処法【7選】をご紹介!
立位と座る姿勢
妊婦さんの腰痛解消に良い立位と座る姿勢は、
- 背もたれに身体を預け、背筋をまっすぐにして座る
- できるだけ腰の反りは大きくならないように心がける
お腹が大きくなると腰はどうしても反ってしまいますし、同時に体重の増加を防ぐことも腰の反り予防にもなります。
姿勢と体重増加は密接に関わってきますので、日常生活での意識が大切でしょう。
座る姿勢を楽にする方法はこちら。
→反り腰の座り方はアイテムで腰の負担軽減!腰と座り方の関係とは?
【まとめ】妊婦さんの腰痛のマッサージについて
本記事では妊婦さんへの腰痛のマッサージの方法、腰痛の原因や予防、対処法についてお伝えしてきました。
妊娠中の辛い腰痛は旦那さんのマッサージを受けて軽減・解消しながら、ご夫婦の絆も深めていっていただければと思います。