サッカーで起きる怪我ランキングとは?予防法と対処法を解説。
カテゴリー:身体のいろいろな不調
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サッカーは幅広い年代の男性、女性にも人気のスポーツですが、競技の特性上どうしても怪我は起こってしまいます。
今回はサッカーで起きる怪我ランキングの他、怪我が起きる理由や逆に怪我をしにくい選手との違い、予防法や対処法について理解していただければ幸いです。
Contents
サッカーで起きるケガランキング
サッカーで起きる怪我ランキングにはどのようなものがあるのでしょうか。
サッカーで起きやすい怪我がわかれば対策もしやすくなりますので、是非ともご覧ください。
足関節捻挫
足関節捻挫は、サッカーではもっとも起きやすい怪我で
- アンバランスな状態で足をついて、足首を捻る
- つま先で着地して踏ん張りきれずに、足首を捻る
- 土のグランドでは凹みで足を捻る
- 急停止の際に片足だけに荷重がかかり、足首を捻る(外返し捻挫も含め)
などが原因で起きます。
通常よく起こる足関節捻挫は捻った際に外側の靭帯が引っ張られ、一部断裂または完全断裂を起こし、外くるぶしに腫れや痛みが出るため、すぐに気づく怪我です。
足関節捻挫について詳しくは、こちらを必ずご覧ください。
→足首捻挫が治らないのは後遺症かも!?リハビリとセルフチェック方法
靭帯損傷(一部・完全断裂)についてはこちら。
→靭帯損傷とは?症状や治療法、早く良くなる方法を解説します。
オスグッド・シュラッター病
オスグッド・シュラッター病は、オーバーユース(使い過ぎ)
成長期は骨の成長が著しいものの、筋や腱は骨の成長と同時には伸びないため、
太
オスグッド・シュラッター病について詳しくはこちらをご覧ください。
→オスグッドの症状は放置せず冷やしてストレッチで治療期間を短く!
→オスグッドが治らない理由は?オスグッドに関する疑問にお答えします!
疲労骨折
サッカーによる疲労骨折は、
いわば「金属疲労」と同じ原理で起き、疲労骨折の場合は使い過ぎが原因です。
サッカーにおける疲労骨折は、
- 中足骨
- すねの骨(シンスプリント)
- 足の舟状骨
- 足関節内果
など、上から起きやすい疲労骨折と言って良いでしょう。
疲労骨折はサッカーをした後に軽度の痛みを感じる程度の症状です
疲労骨折について詳しくはこちらをご覧ください。
→ジョーンズ骨折(第5中足骨骨折)とは?原因や治療法、症状や経過を解説!
→シンスプリントの原因と治療法、症状予防に必要な環境改善とセルフケア
肉離れ
サッカーで起きやすい肉離れは、
肉離れが起きる原因は疲労だけでなく、症状も軽度から重度までさまざまです。
甘くみてしまうと1ヶ月を超えても症状がなくならない場合も…
肉離れについてはこちらをご覧ください。
→肉離れの治療期間は?症状別に治るまでの期間や早く治すコツをご紹介。
→ハムストリングの肉離れが完治せず、慢性的に痛み、治らない原因
グロインペイン症候群
サッカーでの発生率が高いと言われているグロインペイン症候群は
- 鼠径部
- 体幹から股関節
- 骨盤
に過度なストレスが繰り返しかかるスポーツ傷害のことをいいます。
グロインペイン症候群は一度発生すると慢性化しやすいため、
グロインペイン症候群についてはこちら。
→鼠径部の痛み、グロインペイン症候群に自転車は良いのか?ストレッチも紹介!
サッカーでケガが起きる理由
サッカーでケガが起きる理由はさまざまです。
ここではサッカーでケガが起こる原因についてそれぞれ見ていきまし
練習時間と質
サッカーの練習時間と質は、
- どのくらいのレベルを目標としているのか?
- 選手それぞれの体型や年代、運動レベル
によって異なります。
練習時間と質が、目標や自分自身の運動能力、
ですが練習の質が低くても、ダラダラと練習時間が長いのも同様に怪我のリスクは高くなります。
《練習時間は短く、質は高く》が理想ではありますが、年代によっては難しいため、指導者の理解と選手を見る目(観察力)が怪我のリスクを下げると言っても過言ではないでしょう。
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環境や道具
サッカーにおける怪我の理由としては、
例としては
- グランドが硬すぎたり、ボコボコ、石がある
- 道具を使った練習の強度が強すぎる、または使いこなせていない
- 適切な水分補給ができない、させない
などです。
これらの原因はサッカーをする以前の問題であり、同時に解決できることでもあります。
指導者は時代と共に常に学ぶ姿勢を持ち、運営母体(学校やクラブ)などが連携して解決すべきものでしょう。
水分補給についてはこちら。
個人差(体格差)
サッカーで怪我が起きやすい理由には、個人差(体格差)は大きく関係するため注意と観察力が必要です。
時に小学生高学年から中学生の年代では、成長期における体格や筋力差はパフォーマンスでは著しい差となって現れます。
成長期がまだ始まっていない選手と成長期が終わりそうな選手が一緒のメニューや強度を行ったらどうでしょうか。
答えは明らかです。
そのためにも指導者と選手が対話を怠らず、追い込む練習への理解やその意味、練習の強度の調節がとても重要になります。
指導者からの一方的な指導はすでに時代遅れですので、対話の出来る指導者が理想的ですね。
体格差に関する関連記事はこちら。
コンディショニング
サッカーの怪我は、
サッカーを行う前の準備運動や寝不足、日頃のトレ
逆に、
- 適切な栄養の摂取
- 練習前後の準備とケア
- 十分な睡眠
などを日頃より行っていると身体の良い状態が維持できるため、怪我のリスクが軽減できるでしょう。
練習前後に必ずと言って良いほど行うストレッチを、より効果的に行う方法はこちら。
→間違ったストレッチをしないために、知っておくべきこととは?
受け身
受け身が上手にできないと手首の骨折や膝、足首捻挫をしてしまうリスクが格段に上がります。
プロサッカーや国の代表の試合を観て「なんであんなに簡単に転ぶの?」と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
プロの選手が踏ん張らないで転ぶ理由には《怪我の回避》があるのです。
転びそうになった時、無理な体勢で手を付いたり、脚で踏ん張ったりすると重力+慣性の法則の力+自体重が加わり、通常より何倍の筋力を要します。
すると、転んだ際の負荷に耐えきれずに骨折をしたり、関節を捻って靭帯を損傷してしまうのです。
スノーボードでも初心者の方が受け身から練習するのも、怪我の予防のためなのはご存知でしょうか?
これからサッカーを観る際には「プロなのにすぐ転ぶ」なんて言わないでくださいね!
転んだ時によく起こる手首の骨折についてはこちら。
→コーレス骨折(橈骨遠位端骨折)とは?原因や症状、分類について解説。
サッカーにおける怪我について
サッカーにおける怪我について、残念ながら怪我が多い選手と少ない選手がいます。
そのような理由には何があるのでしょうか。
それぞれ見ていきましょう。
ケガが多い選手の理由
ケガが多い選手の理由には
- コンディション不足(栄養状態・睡眠不足・筋力不足など)
- 身体の使い方
- 受け身の取り方
などがあげられます。
ひとつ目のコンディション不足は対策することで解決できますが、身体の使い方や受け身の取り方は指導者が丁寧に伝えていく必要があります。
身体の使い方に関しては、その競技にあった練習メニューと動きの確認を行い、自分の身体がうまく使いこなせていな場合には全体練習の他に個別練習も必要でしょう。
中にはアクセルかブレーキのどちらかをいつも使っている選手もいて、そのような選手は力の出力が0か100なので、自分の身体を痛めてしまうことや、止まりきれずに相手に怪我を負わせてしまうケースも珍しくありません。
一人一人にあった指導ができれば理想的なのですが…
ケガが少ない選手の理由
一方、怪我が少ない選手の特徴は、
- 身体の使い方に無理がない(一般的には「綺麗な動き」と表現)
- 受け身が上手
- 良い意味で「頑張り過ぎない動き」で無理をしない
一番は身体の使い方が上手な選手は怪我のリスクが低い上に、競技のパフォーマンスも高いです。
身体の動きが理にかなっているのですから当然のことでしょう。
受け身が上手の場合、自分の身体にかかった力を、力で受けることなく受け流せるため筋肉や関節系の怪我のリスクも低くなります。
最後の「頑張り過ぎない動き」に関しては追い込み過ぎない、無理な負荷をかけ続けないという意味です。
自分の身体にかける負荷の緩急が上手、と言っても良いでしょう。
サッカーのケガの予防法
サッカーでのケガを予防するためには、これまで挙げてきた
- 練習、試合に対しての準備・ケアを怠らない
- 身体の使い方と受け身の習得
- 練習の時間と質
- 年齢・年代・目標・環境に合わせた練習内容
- 指導者と選手の対話
などを常に心がける必要があります。
指導者は練習をさせるのではなく、選手に考えさせながら、そして一緒に考えながら行い、同時に怪我をしないよう選手を守る役割もあります。
一方的な指導ではなく《一緒に考えながら練習をして、チームを作り上げていく》とより良いチームづくりとなるでしょう。
ただ予防法として挙げたもの全てを意識して行っても、相手との接触による怪我は防ぎきれないこともあるので、あらかじめお見知り置きください。
サッカーのケガの対処法
サッカーでケガをしてしまった場合は、
RICE処置を行ったら、
- RestinResting(安静): 患部が動かないようにします
- Icing(冷却):氷や流水で患部を冷やす
- Compression(圧迫):受傷した部分を圧迫する
- Elevation(拳上):
患部を心臓よりも高い位置に上げる
捻挫や打撲の際には必ず行っていただきたい対処法ですので、是非ともこちらをご覧ください。
→アイシングを効果的にする方法、時間と回数、やりすぎない為の注意点
【まとめ】サッカーのケガについて
本記事ではサッカーで起きるケガのランキングの他に、ケガが起きる理由や逆に怪我をしにくい選手との違い、予防法・対処法についてお伝えしてきました。
サッカーでケガのリスクを抑え、安心安全にプレイを楽しむことが