夜間痛とは?原因と眠れない時の【どこにも書いてない】対処法を公開!
カテゴリー:肩・肘・手首の痛み
この記事は約 7 分で読めます。
夜間痛は肩や腕、足(膝)などに、夜眠れなくなるほどの痛みが生
ここでは夜間痛が起こりやすい部位別のメカニズム(原因)や、
関連記事としてこちらもご覧ください。
→首が痛い時の寝方について。痛くて寝れない原因やケース別の寝方とは。
Contents
夜間痛のメカニズム(原因)とは
夜間痛のメカニズムとはどのような原因があるのでしょうか。
それぞれ見ていきましょう。
肩
肩の夜間痛は「肩関節周囲炎」という疾患で最も多く起き、一般的に「五十肩・四十肩」と言われるものです。
その肩の夜間痛に関しては【運動器疾患のなぜがわかる臨床解剖学】編著:工藤慎太郎 に書いてあります。
考えられる原因には
- 関節内圧の上昇
- 肩を構成する腱板の構造的要因
- 腱板神経閾値が低い
- 軟部組織の柔軟性の低下
ということです。。
一つ一つ見ていきましょう。
【関節内圧の上昇】
通常、重力は生活していると頭から足にかかるのに対して、寝る姿勢では胸側から背中側、または身体に対して横方向になります。
すると、関節を構成する組織全体にかかる負荷が血管や腱、隙間を構成する関節包(紫色部分)などに圧力となりかかることで痛みが発生するのです。
起きていると痛くないけど、寝ると痛いのはそのような理由になります。
【肩を構成する腱板の構造的要因】
腱板は肩の狭い隙間を通り、腕に付いています。(緑矢印)
腱の通る狭い隙間が、寝る姿勢により圧迫されることで痛みを誘発するのです。
「潰されてしまう」という想像をしていただければ想像できるかと思います。
【腱板神経閾値が低い】
閾値(いきち)とは「感覚や反応、興奮を起こさせるのに必要な最小の強度や刺激などの(物理)量」のことで、【感じやすいか、感じにくいか】になります。
閾値が低い人は、弱い刺激でも痛みと感じ、閾値が高い人は閾値が低い人とは違って痛みまでは感じない、ということです。
敏感かどうか、とも言えるかもしれません。
腱板周辺の組織の神経組織が敏感なために痛みを感じやすいと理解して良いでしょう。
【軟部組織の柔軟性の低下】
こちらも関節内圧につながるのですが、軟部組織の柔軟性の低下により、寝る姿勢で引っ張られる部位が発生します。
引っ張られることで関節内に張力が起きて、その張力が関節内圧を高めてしまい、痛みを発生させてしまうのです。
この場合は筋肉を緩めれば症状もなくなります。
合わせてこちらもご覧ください。
腕
腕に生じる夜間痛は腕に存在している神経のまわりの筋肉が過剰に緊張・収縮し、血管を圧迫することが原因と考えられるでしょう。
加えて、痛みを感じるために本人は脱力しているつもりでも知らないうちに患部を動かしたくないという反射により、力が入って(筋肉が緊張)、痛みを誘発しているケースもあります。
筋肉の硬さにより痺れを感じる場合もあり、そのような時には無理をして寝ない方が良いでしょう。
腕の痛みについてはこちらも合わせてご覧ください。
→腕(上腕)の痛みで考えられる病気とは?原因や治療法、疑問にお答えします。
足(膝)
足(膝)に起きる一般的な夜間痛は、
などでしょう。
変形性膝関節症も寝ていることで膝の関節内圧が上がり、痛みやじっとしていられないなどの症状を招きます。
椎間板ヘルニアでは寝る姿勢により症状の出方は変わり、仰向けは寝られないけど横向きでは寝られる。
または横向きだと痛みは出るけども、仰向けだと大丈夫、というケースもあります。
そして重篤な疾患だと
- 太腿骨内顆壊死(だいだいこつないかえし)
- 脛骨内顆壊死(けいこつないかえし)
の可能性が考えられます。
太腿骨内顆骨壊死(だいだいこつないかえし)は50歳以上の女性
太腿骨内顆骨壊死は中高年に多い変形性膝関節症の経過中に合併す
脛骨内顆骨壊死(けいこつないかえし)は、足(膝)
基本的に足(膝)に起きる夜間痛は治療・施術の対象となる症状ですので、我慢せずに先生に見てもらいましょう。
→椎間板ヘルニアを重症化予防の対処法や、痛みを和らげる方法を詳しく解説!
→変形性膝関節症の原因と将来ならない為に今すぐにでもすべきコト
夜間痛と副交感神経の関係
夜間痛と副交感神経の関係を見ていきましょう。
自律神経には、
- 心身を緊張させて筋肉のこわばりを誘発する「交感神経」
- 心身をリラックスさせて血管を拡げ、筋肉のこわばりをほぐす「
副交感神経」
という双方から成り立っています。
自律神経が乱れてしまうのは、
すると、
夜間痛を緩和する自律神経・副交感神経を優位に立たせるために、
- できるだけストレスを溜めないこと
- 質の良い睡眠を助けるトリプトファン含有の食べ物(
バナナや大豆製品)を補うこと - 眠る前に脳や神経を興奮させてしまうスマホ、パソコン、
テレビを見過ぎないこと - 自律神経を唯一コントロールできる、
ゆっくりとした腹式呼吸を取り入れる
などの工夫を取ってみましょう。
夜間痛で肩が痛くて寝れない時の対処法
夜間痛で肩が痛く眠れない時の対処法をご紹介します。
「寝る(横になる)と痛い」のでしたら、『寝なければいい』のです。
ネットで調べてもどこにも書いていない対処法ですので、えっ!と思われたことでしょう。
当院の患者さんも、必ずそのように返答されます。
横にならないで寝る方法は、ソファーなどにもたれかかって寝ると、横向きにはならずに寝ることができ、しかも夜間痛なくなく過ごせるのです。
早い方では一日で夜間痛が消えた方もいらっしゃいます。(翌々日には仰向けに寝れたということです)
もちろん夜間痛の原因も色々あるため全員には当てはまりませんが、基本的に夜間痛を軽減することは可能です。
夜間、寝るときのポイントと注意点は、
- 少しもたれかかれるソファーがお勧め
- 部屋の角、またはソファーの角に身体を預ける
- 腕の下にはクッションを置く
- 腕組みはダメ
座って寝ることはかなり難しく、寝不足にはなってしまいますが、痛みなく過ごす方法としては間違いありません。
早い方では一日で夜間痛は無くなり、長い方でも五日間ほどで夜間痛はかなりかなり軽減するでしょう。
是非ともお試しください!
夜間痛で足(膝)が痛くて寝れない時の対処法
夜間痛で膝が痛くて寝れない時の対処法は、仰向けになって膝の下にクッションを置くと痛みは軽減・なくなって寝られるでしょう。
または横向きでも足首の下にクッションを挟むと痛みが軽減、またはなくなって寝られます。
腰が原因で足に夜間痛がある場合にも横向きを推奨いたします。
それは仰向けやうつ伏せになると腰の生理的弯曲が崩れて、圧迫力が働くためです。
横向きになるとその生理的湾曲が保たれたままでいるため、夜間痛も出にくいでしょう。
【まとめ】夜間痛について
本記事では夜間痛の部位別のメカニズム(原因)
肩や腕、足(膝)の夜間痛は日中には痛みや違和感が出ないため、
夜間痛を感じたら早期の治療や施術を受け、