亀裂骨折とは?ヒビとの明確な違いや早く治す方法、起こす部位とは?
カテゴリー:お勉強シリーズ
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骨折にはさまざまな種類がありますが、
ここでは亀裂骨折についてヒビとの明確な違いや早く治す方法、
亀裂骨折以外の骨折についてはこちらをご覧ください。
→骨折の種類について。性状や分類、原因や治療法などをお伝えします
Contents
亀裂骨折とは
亀裂骨折とはどのような骨折を指すのでしょうか。
早速見ていきましょう。
亀裂骨折とヒビ
亀裂骨折とヒビの違いについてですが、起きている状態については【同じ】です。
ともに骨に亀裂、またはヒビが入った状態で、骨の連続性は完全に絶たれていないものを指します。
細かく見ていくと、亀裂骨折(氷裂骨折)と言われるものには、頭蓋骨や肩甲骨、腸骨で起きやすく、氷やガラスが割れるように起きる骨折です。
一方「ヒビ」と言われるものには亀裂骨折ほどの亀裂はなく、一箇所にピキッと骨が損傷している場合を指すケースが多いです。
さらに、太い骨が真ん中まで亀裂が入っていてもヒビとも表現しても違いはないということになります。
一般的に、一部位の骨に数箇所のヒビが広がるように亀裂が入ると「亀裂骨折」と表現し、骨に小さく亀裂(ヒビ)が入ると「骨にヒビが入った」と表現する傾向です。
亀裂骨折の症状
亀裂骨折の症状について見ていきましょう。
亀裂骨折は骨の広範囲、または全方向にわたってヒビが入り、
- 強い痛み
- 腫れや内出血
- 患部の熱感
- 時にはしびれ感
- 重度の場合は患部周辺が動かせない
- 頭蓋骨では脳への影響も
といった症状が出るでしょう。
ヒビの症状も亀裂骨折とは大きく変わらないくらい強い症状が出ることも。
ですがほんのわずかな亀裂骨折(ヒビ)の場合には、足では歩行ができたり、患部周辺の関節が動かせたりする場合もあるため、打撲や捻挫と思い放置することもある傾向です。
→捻挫と骨折の見分け方は?それぞれの対処法と疑問にお答えします
→打撲と骨折の見分け方とは?見た目や症状の違い、部位別の見分け方をご紹介
亀裂骨折を早く治す方法
亀裂骨折を早く治す方法をご紹介します。
亀裂骨折は完全骨折に比べると我慢できる痛みの場合もあり、肩甲骨や腸骨の部位では治療・
手首や足首周辺では捻挫や打撲と思い、一定期間放置するケースも珍しくありませんので腫れや動かせないなどの症状がある場合にはすぐに先生に見てもらうべきです。
亀裂骨折を早く治す有効な方法をチェックしてみましょう。
固定と安静
亀裂骨折は骨を損傷しているため、早く治すためには適切な固定と安静時間を守ることが基本です。
固定と安静によって亀裂骨折のある部位への負担を軽減、または制限し、
目安としては一週間〜一ヶ月程度と見ておくと良いでしょう。
超音波治療
超音波治療は超音波の微細な刺激や振動が亀裂骨折の癒着に作用す
超音波治療を受けると亀裂骨折が回復する期間の目安よりもおよそ
痛みや副作用がなく1日1回20分当てるだけの、手軽で有効
超音波は骨折だけでなく、捻挫や打撲、ヘルニアにも効果的ですので、詳しくはこちらもご覧ください。
→骨折には超音波が良い!使用方法や効果的な理由、疑問集に解答。
適度な運動
亀裂骨折を生じると患部に刺激を与えないよう、固定や安静を重視
ですが亀裂骨折後は固定や安静を正しく維持しながらも、患部を適
この理由は、
適度な刺激が亀裂骨折に有効な理由は下記の記事にてご紹介しておりますので、併せてご覧ください。
→剥離骨折を早く治す方法をご紹介!大切なのは適切な固定と適度な刺激!
酸素ルームの利用
接骨院・整骨院やサロンでの展開も増えてきた酸素ルームは、ケガの回復やアンチエイジングにもアプローチできる方法として注
酸素ルームに入ると、
酸素ルームで摂り込まれた高濃度の酸素が全身の血液循環を促すた
酸素ルームについて詳しくはこちらをご覧ください。
→酸素ボックスとは?仕組みや効果、さまざまな疑問にお答えします
亀裂骨折の全治期間
亀裂骨折の全治にはどのくらいの期間がかかるのでしょうか?
亀裂骨折の全治は、
- 治療や施術を受けたタイミング
- 普段の過ごし方や食生活
- 治療、施術内容
- 体質、年代
- 亀裂骨折の状態
によって異なります。
亀裂骨折が軽度の場合は1ヶ月程度、重度の場合は3ヶ月~
ヒビでは一週間から、長くでも三週間程度で以前のように動けるでしょう。
亀裂骨折は自然治癒するのか?
亀裂骨折は自然治癒するのでしょうか?
私の見解では「自然治癒するが、全治期間は長期にわたることもある」という認識です。
亀裂骨折は完全に骨が折れていないため、転移(骨がズレること)は起きません。
骨折で最も気をつけなければいけないのは骨が転移したままくっ付くことです。
転移するものではないので、軽度の亀裂骨折では自然治癒(放置)を目指しても良いかもしれませんが、適切な固定と安静期間を設けなければ腫れや炎症は長引くのも当然でしょう。
重度での亀裂骨折になると痛みが強く、日常生活にも支障が出るため自然治癒(放置)になる流れはないでしょう。
こちらも併せてご覧ください。
→骨のヒビは放置するとどうなるの?部位別にみる放置の影響と症状とは。
亀裂骨折はレントゲンに写るのか?
亀裂骨折を生じるとレントゲン検査にて骨の異状や有無の判
上記はすねの外側の骨の異状を写した超音波画像ですが、約2ミリほどの異状があるものの、レントゲンでは『異状なし』と診断された例です。
レントゲンでは亀裂骨折の一方方向からしか画像診断ができない
レントゲンでは見えない細部まで見極めるには、患部を立体的に画像反映するMRIやCTにて判断すると確実な診断ができるでしょう。
亀裂骨折を起こす部位
亀裂骨折を起こしやすい部位とそれぞれの症状を詳しく見ていきましょう。
なお、確実に亀裂骨折と診断されやすい部位のみご紹介いたします。
その理由には、ヒビは骨のどこの部位でも起きるうる骨折となるためです。
- 頭蓋骨:痛みや腫れはもちろん、脳への影響や鼻や耳から液が漏出することも
- 肩甲骨:背中や肩を動かす際に痛み、腫れや内出血を伴う
- 腸骨:じっとしてても痛みを感じ、股関節や歩行の際に痛み、寝る際の体重移動でも痛みを感じる
上記が亀裂が入るように起きる亀裂骨折が起きやすい部位になります。
【まとめ】亀裂骨折について
本記事では亀裂骨折について、ヒビとの区別や早く治す方法、
加齢や運動不足などで骨が弱くなると、
骨を強くする生活習慣を心がけながら、