「親指の付け根が痛い」について。症状や原因、なりやすい動作とは?
カテゴリー:指の痛み
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親指の付け根が痛い時は、
ここでは親指の付け根が痛いについて、症状や原因、
親指は捻挫もしやすいところでもあります。
合わせてこちらもご覧ください。
Contents
「親指の付け根が痛い」のは母指CM関節症かも!?
「親指の付け根が痛いのは母指CM関節症かも!?」と言われても、イマイチピンとこない方が多いでしょう。
母指CM関節症とは、関節の軟骨がすり減って変形が起き、最終的には亜脱臼が起きてしまう疾患です。
母指CM関節症の原因やなりやすい人のタイプなどについて見ていきましょう。
脱臼についてはこちらをご覧ください。
→脱臼とは?状態や原因、起きやすい部位や治療法について解説します
原因
母指CM関節症は、
- 広い範囲の動きの酷使によるもの
- 親指に強い力が加わり続ける作業の連続
- 更年期のホルモンバランスの乱れ
- 突き指(捻挫)や脱臼などの外傷による、軟骨への負担
などいくつもの原因が考えられます。
親指は何をするにも必ずと言って良いほど使われる指ですので、日頃の積み重ねによってじわじわと症状が出やすい傾向です。
症状
親指の付け根が痛い症状には、
- 親指の付け根にジンジンとした響くような痛みが出ている
- 親指の付け根に腫れや変形がある
- 握力の低下
- 物をつまむ動作が上手くできない
などがあり、物をつまむ・握る動作時には特に痛みが強く出る傾向にあります。
なりやすい動作
親指の付け根の痛みが特に出やすい動作には、以下があります。
- ペットボトル、ビンの蓋を開ける
- はさみ、ホチキスを使う
- タオルを硬く絞る
- 鉛筆を持つ
- 草むしりで強く引っ張る
- スマホやゲーム機の操作、パソコンのキーボード操作
- 針を持っての縫製作業
親指の付け根の痛みは、上記のように日常で当たり前に行っている動作が原因となることから、誰にでも起こりえる可能性が高いと言えます。
なりやすい人
母指CM関節症になりやすい人は、
また男性や若い世代の方であっても、日頃から親指を使った作業・
仕事での酷使だけでなく、家庭でも休むことなく指を使い続ける主婦の方にとても多く、しかも休む時間が少ないために治るまでの時間もかかってしまいがちです。
ご家族の協力があれば早く治るのに…と思うこともしばしばあります。
治療法
母指CM関節症の治療は、
- 安静や固定、湿布や消炎鎮痛剤の処方などの保存療法
- 痛みが日常生活や仕事の支障になっている場合はステロイド注射
- テーピングやサポーターなどによる保護
- 超音波や加圧式トレーニング、酸素ルームによる患部の組織修復の促進
- 母指CM関節症による変形が著しい場合は手術が検討される
となり、症状と通院される院によって治療・施術の内容は異なります。
固定をしているだけでも症状はかなり早期に変化しやすい疾患でもあるので、固定と安静は必ず行うべきです。
【加えて何ができるのか】というのが症状の変化の早さを左右するでしょう。
似たような疾患
母指CM関節症は、以下の似たような疾患があります。
- 親指の腱鞘に炎症が起こり、
指が動かせずまっすぐ突っ張ったような状態になる「ばね指」 - 手根管の中にある神経が圧迫されて痛みが生じる「
手根管症候群」 - 手首の親指側の腱に障害が起こる「ドケルバン病」
- 免疫システムの異常によって親指の付け根の関節、筋肉が痛む「
リウマチ」
それぞれの疾患は問診と患部の状態を画像にて確認すると明確に区別できるため、自己判断しない方が賢明です。
それぞれについてはこちらよりご覧ください。
→手根管症候群の治療は手術が最善?体験談からの読み解きと手術失敗のリスク
→手の甲が痛い原因とは?場所別にみるケガや病気、対処法と疑問に回答!
親指の付け根が痛い時の治し方
親指の付け根が痛い時の治し方について、
安静と固定
親指の付け根が痛い時は、
安静や固定をしている期間は、親指に負担のかかる動きや仕事・
病院での治療
病院で受けられる治療は、軽度の場合は湿布やサポーター、
症状が重篤な場合は、
- CM関節をネジなどで固定し親指に力が入りやすいようにする関節
固定術 - CM軟骨を切除しすり減りを防いで痛みを和らげる関節形成術
などの手術が選択されるケースもあるでしょう。
接骨院・整骨院での施術
接骨院・整骨院での施術は、
- 患部組織修復促進のための「超音波」「加圧式トレーニング」「酸素ルーム」
- 関節内圧を軽減するために筋肉を緩める手技やストレッチ
- 関節の負担軽減や保護のためのテーピングや固定
などを当院では行なっていますが、変形が著しいケースではすぐに病院への受診も勧めています。
患部に熱があるときには温めるのはお勧めできませんし、押して痛いときにも患部への余計な刺激は厳禁です。
テーピング
親指の付け根が痛い場合のテーピングは、
- 関節可動域の制限
- 患部の固定と安静
などの目的があります。
巻き方はとても簡単で、3.75ミリの伸びるテープで患部を一周するだけでも大きな安心感と安定感をもたらすでしょう。
テーピングの巻くコツはこちらよりご覧ください。
→テーピングの効果って?効果を最大限活かすための注意点と疑問アレコレ
親指の付け根が痛いについての疑問集
親指の付け根が痛いについての疑問集にお答えしていきます。
手のひらの親指の付け根のふくらみが痛いはなぜ?
手のひらの親指の付け根のふくらみが痛いのは、
- 患部の組織が損傷や変形している
- 亜脱臼が起きている
と考えられます。
押すと痛いのは組織が何かしらの損傷を受けていると考えて間違いありません。
亜脱臼がすでに起きている場合には、押すことは厳禁です。
親指の付け根を押すと痛いはなぜ?
親指の付け根を押すと痛いのは【組織が損傷している】と判断できるでしょう。
筋肉痛も筋肉の組織が損傷しているために押すと痛みを感じます。
押すと痛い場合には、押しての痛み確認はしない方が良いでしょう。
親指の付け根が痛いはスマホの使いすぎ?
スマホの使い過ぎによって親指は
- スマホを支える
- タップする
- 画面をスクロールする
などの動きで、負担をかけ続けているのです。
小さな負担でも継続的にかかり続けると次第に大きな負担になっていき、最終的には痛みや組織の炎症へと移行していきます。
親指の付け根が痛いのは腱鞘炎?
母指CM関節症とよく間違いやすいのは腱鞘炎よりもド・ケルバン病です。
赤丸で囲ってあるところが母指CM関節症の部分、ド・ケルバン病の部分は緑丸の所になります。
それぞれ近いので間違いやすいですが、部位も症状の出方も違いますので、自己判断せずに先生に適切に対処してもらいましょう。
親指の付け根が痛いのは50代が多いの?
親指の付け根が痛いのは、
ただ40代より始まる身体の変化に加え、50代以降はホルモンバランスの影響を受けやすいことと、仕事や家庭での役割関係により指に負担をかけ続けてしまうため、他の年代よりも親指の付け根に痛みが出やすく、長引きやすい傾向です。
【まとめ】親指の付け根が痛いについて
本記事では親指の付け根が痛いについて、症状や原因、
親指の付け根に痛みを感じたら安静を第一にして、治療・