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公開日:2024年10月3日

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ふくらはぎがしびれる原因とは何があるのでしょうか?

そもそもしびれとは、

しびれは、病院を受診するきっかけになる主な症状の一つです。日常生活の中では、しびれという言葉は、いろいろな意味で使われています。たとえば、「触っても感覚がにぶい」、「冷たさや熱さがが感じにくい」、「痛みを感じにくい」などの感覚鈍麻 (感覚の低下) を意味することもあれば、「何もしなくてもジンジンする、ビリビリする」、「針でさされたような感じ」、「灼けつく様な感じ」などの異常感覚を意味することもあります。
また、「手足に力が入りにくい」、「動きが悪い」などの運動麻痺 (脱力) をしびれとして表現することもあります。このようにしびれの内容は実に多彩であり、また、しびれを引き起こす原因も脳の病気、脊髄の病気、手足の末梢神経の病気などいろいろな病気が挙げられます。しびれの原因により治療法も異なるため、しびれに対する正しい診断が必要となります。

しびれ:一般社団法人 日本神経学会

ふくらはぎにジリジリとしたしびれがあると、足元は不安定になって動きが鈍くなったり、気持ちにも大きなストレスを感じやすくなるものです。

今回は、意外に起こりやすいふくらはぎのしびれの原因と、今日からでも効果的に対処できる予防策を合わせて解説していきます

ふくらはぎの気になるしびれを根本から改善して、スムーズな動きと軽やかな体質を取り戻していきましょう。

院長:伊藤良太
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ふくらはぎのしびれの原因

ふくらはぎのしびれの原因には、

  • 背骨をつなげている靱帯の肥大や、骨が変形した脊柱管狭窄症によるもの
  • 足の先へ血液を送るための太い血管、動脈が固まり、血液が流れにくくなった末梢動脈疾患によるもの
  • 末端に存在している血管が傷つき、神経がダメージを受けて起こる糖尿病によるもの

など、組織や血管、神経に何らかのダメージが強く加わっていることが大きな原因と考えられています。

ふくらはぎのしびれは起こりやすいトラブルですが、症状を軽視してそのまま放置してしまうと、重大な疾患につながるおそれもあります。

しびれが起きた際のふくらはぎのSOSを見逃さないようにすることも重要なポイントでしょう。

【原因別】ふくらはぎのしびれの治し方

ここからは、ふくらはぎの原因別に、ふくらはぎのしびれの治し方をご紹介します。

椎間板ヘルニア

ふくらはぎのしびれの原因が椎間板ヘルニアの場合は、

  • 保存療法(手術以外の治療法)
  • 手術療法

のふたつが主な治療法です。

椎間板ヘルニアの保存療法には、

  1. しびれや痛みを抑えるための、ステロイド薬の注射や局所麻酔
  2. 筋弛緩薬や非ステロイド性消炎鎮痛薬の処方
  3. ふくらはぎのしびれや痛みがそれなりに落ち着いた後、筋肉を強化するためのエクササイズを行う
  4. 筋肉を緩めるための施術を受ける

などがあり、しびれの状態によって選択肢が変わってきます。

注射を打っても効かない、薬を飲んでも効かない場合には筋肉へのアプローチをすると症状軽減につながるでしょう。

椎間板ヘルにはについてはこちらをご覧ください。

椎間板ヘルニアを重症化予防の対処法や、痛みを和らげる方法を詳しく解説!

椎間板ヘルニアの手術療法は、

  • 患部を背中の方から切開し、痛みやしびれの原因となるヘルニアを切除する後方椎間板切除術
  • 金属製の器具などで骨を固定する椎間固定術

などの術式が選択されます。

最近の手術では技術や器具の進化により大きく切ることもなく、狭い範囲での手術が可能になっていて、体への負担はもちろん日数もかなり短くなりました。

椎間板の手術についてはこちらをご覧ください。

椎間板ヘルニアは手術で治すべき!?失敗例や保険など詳しく解説!

腰部脊柱管狭窄症

ふくらはぎのしびれの原因が腰部脊柱管狭窄症の場合は、

  1. 血流の改善薬や消炎鎮痛剤による薬物療法
  2. 脊柱管を狭くしている靱帯や骨を削る根治治療

などがあります。

薬物療法や手術以外にも、ストレッチや正しい姿勢を実践するとより早く改善していくでしょう

脊柱管狭窄症についてはこちらをご覧ください。

脊柱管狭窄症、腰椎ヘルニアの手術について考える。

動脈硬化

動脈硬化とは、

動脈の血管が硬くなって弾力性が失われた状態。
内腔にプラークがついたり血栓が生じたりして血管が詰まりやすくなる。

動脈硬化:厚生労働省

ふくらはぎのしびれの原因が動脈硬化の場合には主に、

  1. 食事指導
  2. 薬物療法

が用いられています。

動脈硬化の食事指導は、血管のダメージの原因となる糖質を多く含む食品を控えめにすることや、1日3食分のカロリーを徐々に減らすための方法や工夫のアドバイスを受けます。

動脈硬化の薬物療法は、

  • LDLコレステロールを下げる作用のある、レジン、スタチンなどの処方
  • 中性脂肪を下げる作用のある、EPA製剤やフィブラート系薬の処方

などがあり、食生活に気を配っていても、動脈硬化の症状に改善が見られない場合に行われる方法となっています。

足根管症候群

ふくらはぎのしびれの原因に多いと考えられている足根管症候群には、

  1. 痛みの改善や予防をするためのステロイドや鎮痛薬の処方
  2. 足に合う靴の見直しや選び方、専用の装具を使用して様子を見る

などの治し方が一般的になっています。

足根管症候群にて、①・②をしてもふくらはぎのしびれの改善が見られない場合は、手術の治療介入が実践されることもあります。

靴の中敷になるインソールについてはこちらをご覧ください。

靴と足とインソールのお話。

糖尿病

ふくらはぎのしびれが糖尿病だと考えられる場合は、

  1. 食生活や運動習慣の乱れを正す生活指導
  2. 血糖値を下げる薬剤による薬物療法

が一般的な治療法です。

血糖値を下げる薬の使用ができない妊婦などの糖尿病には、インスリン分泌を下げるインスリン治療が行われることもあります。

早急に行うべきは食生活の改善です。

糖尿病が悪化すると痺れだけでなく、視覚の低下やつま先の壊死(組織が腐ること)、人工透析が必要なるケースもあります。

家族や周りの協力のもと、暴飲暴食や嗜好品の改善に努めましょう。

そのほかの病気

ふくらはぎの原因として考えられている病気には、

  • 腎臓の機能が低下した状態の慢性腎不全
  • ふくらはぎへの酸素供給ができなくなる貧血
  • 女性ホルモンの分泌によってしびれが起こりやすくなる更年期障

などがあります。

どれも自己努力だけの改善は難しいので、早急に医師に診てもらいましょう。

ふくらはぎのしびれは何科を受診すべき?

ふくらはぎのしびれは何かを受診すべきなのでしょうか?

ふくらはぎのしびれの状態をもう一度見直して、受診すべき科を早めに把握しておくようにしましょう。

整形外科の受診が良いケース:両方のふくらはぎがしびれる、腰痛を伴ったしびれがある

脳神経内科の受診が良いケース:片方の足のふくらはぎがしびれている、ヒリヒリするようなしびれが長時間続く

循環器内科の受診が良いケース:しびれと足の冷えが気になる

心療内科の受診が良いケース:ストレスや不安を感じた際にふくらはぎのしびれが起こる

しびれは身体からの何かしらのメッセージですので、症状が長く続く場合や強く感じた時には我慢しないでくださいね。

ふくらはぎのしびれに関するQ&A

ふくらはぎのしびれに関するQ&Aをご紹介します。

今ある悩みを早めに解決していきましょう。

ふくらはぎマッサージはダメってホント?

健康のバロメーターとも呼ばれることが多いふくらはぎですが、正しいマッサージを身に付けておくことでしびれの緩和、予防につながりやすくなります。

ふくらはぎのマッサージをする際には、

  • 決して強く揉まないこと
  • トータルで5分間を目安にすること
  • 物足りないと感じるくらいの圧力でマッサージをすること

がポイントになります。

ふくらはぎのしびれの状態によっては、マッサージが刺激になってしまうこともあるので、医師や柔道整復師、あん摩・マッサージ師などの指導を受けておくこともおすすめです。

参考記事→肩もみのやり方と注意点、肩もみ上手になるポイントをご紹介!

生理のときに片足がしびれる原因とは?

生理のときに片足がしびれる原因は、女性の健康の要となるホルモンの一種、エストロゲンの分泌の減少と考えられています。

エストロゲンの分泌が少なくなると、皮膚が薄くなって乾燥しやすくなるため、皮膚が敏感にしびれの刺激を感じ取りやすくなるのです。

保湿や保温をしっかり行いましょう。

糖尿病で足がしびれる理由

糖尿病は過剰な糖分摂取によって血管が傷つき、丈夫な血液を賛成できない症状のことを言います。

そのためふくらはぎの血流が悪くなり、しびれやむくみ、だるさなどが併発するケースも少なくありません。

先ほども書きましたが、糖尿病はしびれだけでなく視覚の低下や足先の壊死、もっともひどい場合には人工透析が必要になります。

もし糖尿病と診断されたら、普段の食生活を見直してみてくださいね。

~おわりに~しびれを予防するためにできること

ふくらはぎのしびれは、原因に沿った治療と自分自身でできる対処法をコツコツと積み重ねていくことが第一の予防策です。

ふくらはぎはポンプ作用によって全身に血液を運ぶ、第二の心臓とも呼ばれるくらい大切な部位ですので、しびれのSOSサインを見逃さないようにしましょう。

院長:伊藤良太
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