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公開日:2024年9月27日

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段差のある場所で足を捻り、のちに強い痛みや腫れ、赤みなどが見られた際は、「下駄骨折」の可能性があるかもしれません。

下駄骨折が起こる足の指の第5関節は、ちょっとした圧力・衝撃でも骨折などの異状が生じやすい部位でもあるため、早めに原因と治療法、対策を押さえておきたいですよね。

下駄骨折の原因や症状、早く治す方法とよくある疑問をまとめてみました。

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院長:伊藤良太
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下駄骨折とは

下駄骨折とは、

その昔、下駄をはいていて挫いたとき発生しやすかったため「下駄履き骨折、または下駄骨折」という名前がついています。 足の甲の骨、第1から第5まである中足骨のうち、第5中足骨の基部の骨折をいいます。
下駄骨折:日本骨折治療学会

※第5中足骨の基部は緑丸のところ

最近では下駄を履くことは滅多にないかもしれませんが、少しヒールの高いサンダルやミュール、そのほかの履き物でも起きやすい骨折です。

※ちなみに第5中足骨骨折には下駄骨折の他にも「ジョーンズ骨折」というものあり、今回は下駄骨折に限りお伝えしていきます。

では、下駄骨折の主な原因と症状を見ていきましょう。

原因

第5中足骨骨折ともいわれている下駄骨折は、

  • 転倒や段差のある場所での足の踏み外し

が主な原因と言われています。

下駄骨折の原因は、わたしたちの日常生活に良くあることがきっかけになるため、誰にでも起こりやすい骨折のひとつと言えるでしょう

症状

下駄骨折の症状には、

  • 基部骨折:骨折した箇所に強い痛みを感じ、皮膚が熱を持って腫れたり、皮下出血や痛みによる歩行困難が生じる

という症状があります。

赤い線部分が下駄骨折である基部骨折です。

一般的な治療法

下駄骨折の一般的な治療には、保存療法・手術療法があります。

それぞれの治療法について見ていきましょう。

【保存療法】

下駄骨折の保存療法は、骨折部にズレがない場合に限り、

  • ギプスによる固定
  • 固定後の経過観察
  • 患部を安静にする
  • 歩行時は松葉杖を使用する
  • 痛みを抑えるための内服薬、湿布薬の処方

などをして経過を見ることが一般的な治療法です。

また経過によって、リハビリやストレッチ・筋力トレーニングなどの手技療法が行われることになるでしょう。

手術療法

下駄骨折の患部に骨のズレがある場合は、手術による固定や整復が必要になるケースもあります。

下駄骨折を早く治す方法

下駄骨折を早く治すためには、これからお伝えする5つ方法を行うことがポイントです。

一緒に見ていきましょう。

適切な固定と期間

下駄骨折はギプスやプライトン固定となり、4~6週間程度の固定期間が目安です

固定をすることで、骨折部同士が密着し、骨への適度な圧迫力が加わり痛みの緩和につながります。

ただし、固定期間が長すぎると固定されていた関節や周りの組織が固まってしまい、その硬くなった組織を戻すまでの時間もかかることになります。

最小限の範囲の固定と期間は骨折を早く治すことにおいては、とても重要な要素なのです。

患部への刺激

患部への刺激というのは、例えば

  • ゆっくりな荷重や歩行
  • 固定されていない範囲の指やその他の関節を動かす

などになります。

もちろん固定直後から行うのではなく、2週間前後より症状の経過を見てからになります。

安静だけが骨折を早く治すのではありません。

同時に下駄骨折の固定は比較的長期になることもあるため、筋力の低下や足首の可動域が制限が生じやすくなります。

そのため、関節の硬さや筋力のバランスをケアするため、ストレッチや簡単なトレーニングで患部を刺激する治療を受けるとよいでしょう。

関連記事はこちら。

剥離骨折を早く治す方法をご紹介!大切なのは適切な固定と適度な刺激!

糖質(炭水化物)は適切な摂取量を

糖質(炭水化物)を過剰に摂取してしまうと、骨の成分である「リン」が溶けてしまい、骨の形成が遅れてしまいます。

普段、間食や過食傾向にある方は糖質(炭水化物)の摂取は制限しましょう。

食事のほか、

  • 100%ジュースやスポーツ飲料、ジュース類
  • 菓子パン
  • 加糖のヨーグルト、ほかデザート類といわれるもの

の摂取制限をするよう、当院では患者さんに伝えています。

もし普段から上記のようなものを摂取していたとすると、余計な糖分(炭水化物)を摂らないだけでも、骨折の治りは早くなるでしょう。

関連記事はこちら。

健康に気を使う人必見!健康にいい食べ物に含まれている栄養素とは?

超音波(オステオトロン)

超音波(オステオトロン)による下駄骨折の治療は、正常な組織修復を活性化します。

また、骨の癒合の一般的な日数の約4割を短縮できるというデータ・エビデンスがあります。

【イトー超短波社製:オステオトロン】

オステオトロンV

超音波を当てている際にも、感じる刺激はなく、安全に受けることとができます。

『1日20分を照射するだけ』という優れものです。

お近くの接・整骨院などを調べてみてはいかがでしょうか。

酸素ルーム

アスリートの骨折の治療にも選ばれることが多い酸素ルームは、高濃度で良質な酸素を体内の隅々にまで吸入させ、骨の癒合や細胞の再生にアプローチします。

『ただ中に入って過ごす(息を吸ってる)だけ』です。

中では自由に過ごせる上に、最大3人まで入れるのも大きな特徴でしょう。

酸素ルームも骨折を4割早く治すというデータがあり、オステオトロンと併用するとさらなる早期の復帰が望めます。

関連記事はこちら。

手や足の骨折を早く治す方法は?骨の回復を早める秘訣を教えます

下駄骨折の経過

下駄骨折の経過も見ていきましょう。

下駄骨折は捻挫に似た症状でもあるため、軽視をして適切な治療・対処を施さずにするケースも少なくありません。

下駄骨折の症状、放置してしまうリスクを理解しながら、2週間・一か月の経過について参考にしてみてください。

2週間

下駄骨折は骨折を生じてから2~3日程度が痛みのピークと言われ固定から1週間もすると少しづつ余裕が出てきて、動きも多くなることでしょう。

2週間が経過すると腫れや強い痛みが緩和されやすくなりますが。骨折部はいまだに固定が必要な期間です。

痛みが楽になったからといって動きの量が多くならないように注意が必要してください。

一ヶ月

下駄骨折の全治とされる期間は4〜6週間です。

オステオトロンや酸素ルームにてアプローチしている場合には、程度の差もありますが一ヶ月で完治のケース珍しくありません。

そして、固定期間とそれまでどのように過ごしていたかなどの要素により、スムーズな歩行・動作に向けてのリハビリやストレッチ、筋トレなどが必要になります。

筋肉がつくまである程度の期間を要しますので、筋トレは焦らず行いましょう。

下駄骨折の疑問アレコレ

下駄骨折に関する疑問アレコレを早めに解決して、未然の予防や早く治すコツを参考にしてください。

3週間で松葉杖は外せる?

下駄骨折は3~4週間の固定期間が必要となるため、完全骨折の場合には松葉杖を外すことは難しいです。

ですが、骨折面がヒビでしたら【下駄骨折を早く治す方法】の項を行いながら進めていくと松葉杖は外せるでしょう。

経過は超音波などで患部を見ながら進めていくと、固定期間の短縮とリハビリを始める時期も早くなります。

「数週間後にまた受診してください」という流れになると、決まりきった流れになるので、最短での治癒は難しくなるのも理解しておいてください。

仕事復帰までは?

下駄骨折は、安静や固定を第一に優先している場合にのみ、デスクワークなどの足に負担がかからない仕事は問題ありません

ただし、座っているだけになるとむくみも起きやすいので、座りっぱなしにならないように気を使いましょう。

体力勝負で身体を動かすことの多い仕事の場合は、先生の指示に従い、程度により3~4週間程度で復帰できるケースもあります。

サポーターは?

下駄骨折にピッタリ合うサポーターは残念ながらありません。

下記のような足首に巻くサポーターで代用すると動きやすく、患部への負担も軽減できます。

巻くタイプのサポーターの方が、履くものよりも固定力を調節できるので動きやすく、安心感も強いでしょう。

サポーターについての関連記事はこちら。

「白石接骨院いとう」が勧める、部位別サポーター限選!

テーピングの巻き方はあるの?

下駄骨折時のテーピングには

  • クッション機能のサポート
  • 爪先立ちのサポート

が必要です。

用意するものは3.85ミリの伸びるテーピング。

1:親指の付け根からかかとを通り、小指の付け根まで貼る

2:内くるぶし上から外くるぶし下、かかとを通る

3:かかとを通り、足の裏へ

4:足の外側から再び内くるぶしの上まで貼る

逆方向も貼るとさらにつま先で踏ん張る動作が楽になります。

逆方向は難しく、慣れるまで時間がかかるかと思いますので、それまでは1本だけでも構いません。

足首捻挫のテーピングの巻き方はこちらをご覧ください。

足首捻挫が治らないのは後遺症かも!?リハビリとセルフチェック方法

下駄骨折の後遺症

下駄骨折には、

  • 痛みが長く続く
  • 関節可動域制限
  • 長期的なしびれ

の他にも、

骨折した骨が、本来の形態とは異なった形でくっつく変形治癒や、粉砕骨折や大血腫の、骨膜の広範囲の乖離の際に早期または過剰に行われた後療法などで骨を刺激する状態が持続した、過剰仮骨の後遺症が残るおそれもあります。

【まとめ】下駄骨折は最後まできちんと治そう

足の甲の骨は比較的細くもろいため、下駄骨折は意外に起こりやすいケガの一つです。

足首を捻ったり、何かしらの衝撃を受けた後、足の甲に内出血や腫れ、圧痛などが生じた場合は、決して軽症だと楽観視せずに早めに先生にみてもらうようにしてください。

 

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