手首骨折のリハビリについて。原因や症状も詳しく解説します
カテゴリー:肩・肘・手首の痛み
この記事は約 7 分で読めます。
手首骨折はスポーツや転倒など、日常生活の中のささいなこと
そして手首は日常生活でいつでも使う部位でもあり、骨折をした後はしっかりと最後までリハビリをしないと後遺症が残ることも…。
ここでは手首骨折のリハビリについて、原因や症状、リハビリに関する疑問集にわかりやすくお答えして
Contents
手首骨折のリハビリ
手首骨折のリハビリについて早速見ていきましょう。
手首骨折のリハビリは、
- ギプス固定中
- ギプス除去後すぐ
- リハビリ最終段階
などのタイミングに分けられ、行うリハビリ方法も異なります。
ギプス固定中
ギプス固定中は骨折した手のむくみ軽減のため、心臓の高さよりも手を上に持ち上げた状態をキープします。(現実的には心臓より下になってしまいますが…)
ギプスによる固定をしていない部位は積極的に使うことでむくみの軽減、早期の内出血吸収が行われるため、できるだけ指の開く・閉じるは行いましょう。
指を積極的に使うことで筋肉の伸び縮みによってむくみや内出血の早期吸収が促進されます。
ギプス除去後すぐ
手首の骨折のギプス除去後すぐのタイミングでは、
- 自力による手首の運動
- 脇を締めてテーブルや台などに腕をのせて、手首で「おいでおいで」の動き
- 脇を締めてテーブルや台などに腕をのせて、手のひらを下方向・上方向に向ける
ギプス除去後は関節組織が固くなっているため痛みは感じますので、不安を感じる際には先生と相談しながら行いましょう。
手首骨折で動きを取り戻すのが苦労するのが、2と3の動きです。
指の動きは固定中でも動かせるためリハビリは特に必要ありませんが、手首は固定により簡単に固くなってしまうため、どうしても時間がかかります。
そのため、焦らずに地道に行いましょう。
手首骨折の種類であるバートン骨折についての記事も参考にご覧ください。
→バートン骨折(橈骨遠位端骨折)とは?原因と状態、分類や治療法などを解説。
リハビリ最終段階
手首骨折のリハビリ最終段階では、ギプス除去から日数が経ち、
- 手のひらを胸の前で合わせ、肘を上げていく
- 手の甲を身体の下の方で合わせ、手首を腕の前に上げていく
- 水の入ったペットボトルを持って手首を内・外と動かす
この段階では痛みもほとんどなく、日常生活にも支障のない状態のため、リハビリの動きは勢いに任せて行わないようにしましょう。
手首骨折のリハビリについての疑問集
手首骨折のリハビリについて、皆さんが疑問に感じていることにお答えしていきます。
車の運転はいつから?
手首骨折後に車の運転ができるようになるまでには、
運転ができるまでには
- 指が動かせること
- ハンドルの動きに手首が対応できること
が必要です。
ギプス固定をしながらの運転も可能ではありますが、先生という立場上、お勧め出来ません。
もし固定があっても、包帯や簡易固定の時でしたら運転は可能でしょう。
先生と相談しながら運転は再開してください。
早く治す方法は?
手首骨折を早く治す方法には、
- 骨の癒合を遅くしてしまう糖質やアルコールの過度な摂取を控える
- 丈夫な骨の材料となるタンパク質やミネラル類を積極的に補う
- 正しいリハビリを継続して行う
- 超音波
- 酸素カプセル(ルーム)
- 加圧トレーニング
などがあります。
また手首骨折は、再生能力を高めるために安静期間中も適度に患
手首の骨折の治療に用いられることが多い超音波治療や酸素カプセル(ルーム)は、プロスポ
骨折を早く治す方法はこちらをご覧ください。
→手や足の骨折を早く治す方法は?骨の回復を早める秘訣を教えます
リハビリはいつまでするの?
リハビリの標準的な期間は、
ただ、骨折の状態や治療法・施術により、リハビリ期間は大幅に短くなる場合がほとんどです。
積極的なリハビリを放棄すると期間は長くなるのも当然でしょう。
マッサージはいいの?
手首骨折のマッサージでは固定中と固定除去後で変わります。
固定中のマッサージはいつでもどこでも行える方法があり、
- 指先から手のひらにかけて圧迫しながら滑らせる
固定中は手首に負荷はかけられないため、手の甲のむくみや内出血の早期吸収のためのマッサージを行います。
固定除去後では手首周辺が固くなっているため、柔らかくするマッサージを行いましょう。
- 指先で手首周辺をさする
ことが一番簡単で効果的です。
指で押すマッサージは加減が難しいため、ここでの説明は省かせていただきます。
リハビリで握力は戻る?
手首骨折は握力低下も症状のひとつですが、
ただ、手首が十分に動かないと握力も戻りにくいため、筋力トレーニングをたくさん行うよりも手首の動きを骨折以前まで取り戻すリハビリを最後まで行ってください。
手首骨折について
手首骨折についての原因や症状、治療法も最後に見ていきましょう。
原因
手首の骨折が起きる原因は、
- スポーツや転倒、交通事事故により、手のひらや手の甲を強くついて転ぶ
事により起きます。
手首の骨折は年代や性別にかかわらずに誰にも起こるケガのひとつ
手首の骨折には、
- 骨折部が手の甲の方向にずれる「コーレス骨折」
- 骨折部が手のひらの方向にずれる「スミス骨折」
- 手首の中にある骨が骨折する「舟状骨骨折」
などが代表的です。
コーレス骨折やスミス骨折、舟状骨骨折について詳しくはこちら。
→コーレス骨折(橈骨遠位端骨折)とは?原因や症状、分類について解説。
→スミス骨折(橈骨遠位端骨折)とは?原因や症状、治療法・リハビリを解説!
→舟状骨骨折について。原因や症状、治療法や早く治す方法を解説します
症状
手首の骨折が生じると、
- 手首に強い痛み
- 皮膚の腫れ、熱感、内出血
- 手首を動かせない
- 手首にフォークのような変形が見られる
- 親指から薬指にがしびれ感
などの症状が出るでしょう。
手首の骨折では完全に骨が折れていない不完全骨折骨折(ヒビ)の場合、痛みはあるものの普通に過ごせるケースもあり、ヒビが入っていてもある期間見過ごされることもある骨折でもあります。
骨折の種類について詳しくはこちら。
→骨折の種類について。性状や分類、原因や治療法などをお伝えします
治療法
手首の骨折の治療法は、レントゲンやMRI検査を行い、状態や症状に応じて保存療法、または手術が選択されます。
手首の骨折の保存療法は、
- 徒手整復
- ギプスや副木による固定
- 湿布で炎症を抑える
- 消炎鎮痛剤の塗布や服薬
などがあり、骨の曲がりやズレが著しくない場合には2〜6週間程度の
手首の骨折の手術療法は、
きちんと固定や安静を保たないと後遺症が残ることも。
骨折の後遺症についてはこちらを参考にご覧ください。
→鎖骨骨折の後遺症とは?治療法や全治期間、よくある疑問にお答えします
【まとめ】手首骨折のリハビリについて
本記事では手首骨折のリハビリについて詳しく、同時に原因や治療法、疑問にお答えしてきました。
手首骨折になってしまったらリハビリは最後まで先生と進めていき、骨折以前の状態を取り戻しましょう。