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公開日:2024年9月25日

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内側側副靭帯(ないそくそくふくじんたい)は膝にある主要な4つの靭帯のひとつで、膝の内側についている靱帯です。

ここでは内側側副靭帯について、主な役割や損傷をした際の症状、早く治す方法をわかりやすく解説していきたいと思います。

靱帯についての関連記事はこちら。

靭帯損傷とは?症状や治療法、早く良くなる方法を解説します。

院長:伊藤良太
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内側側副靱帯とは

内側側副靭帯(緑矢印:左膝)とは、関節の内側にて脛骨(けいこつ)と大腿骨(だいたいこつ)をつなげる役割を持ち、他の靭帯に比べると比較的大きな膝の靭帯でもあります。

内側側副靭帯は膝の外側から内側にかかるストレスに抵抗(関節を固定)する役割があります。

内側側副靱帯を損傷した時の症状

内側側副靭帯を損傷した時の症状は、

といった症状が出るでしょう。

内側側副靭帯を損傷しやすい場面は、

などによって膝の外側に大きな衝撃を受け、膝が内側に曲がってしまった時が生じやすい場面です。

    内側側側副靭帯は比較的大きな靭帯となっているため、他の靭帯を傷めた時よりも強い痛みが出やすい傾向にあります。

    内側側側副靭帯の損傷には重症度を示す、

    が一つの目安です。

    重症度によって症状や治療・施術内容、完治までの目安期間が異なっていきます。

    靭帯は関節の捻ると痛めてしまう「捻挫」で損傷し、捻挫の代表的な関節は「足首」です。

    関連記事として是非ともご覧ください。

    足首捻挫が治らない原因とは?対処・予防法も解説します!

    内側側副靱帯損傷の治療法

    内側側側副靭帯の治療法には、重症度と受傷後のスポーツ復帰の有無によって選択されるでしょう。

    主な治療法としては

    の二択になり、保存療法には

    が主になり、手術が選択されると手術後より保存療法と同じ内容のリハビリを行います。

    ただ保存療法では損傷した靭帯は修復されないため、膝関節が緩く感じてしまうことも。

    内側側副靭帯が完全に断裂、またはスポーツ復帰を目指す場合には手術を選択した方が良いと現場で感じています。

    捻挫について詳しくはこちら。

    捻挫とは?状態や症状、治療法や疑問にお答えします。

    内側側副靱帯損傷後の後遺症

    内側側副靭帯損傷後の後遺症として考えられるのは、Ⅲ度の損傷になると起こりやすい傾向です。

    Ⅲ度の損傷では、複合靭帯損傷が起きやすいため、可動域制限や痛みによる拘縮、下肢機能障害(動揺関節)が生じやすい傾向でしょう。

    ただ、リハビリをきちんと地道に行っていけば日常生活には支障ない程度までの回復は十分望めます。

    症状が変わらないのにいつまでも同じリハビリをする場合には、先生に質問をして、納得の上でリハビリを進めていきましょう。

    後遺症に関する記事はこちら。

    鎖骨骨折の後遺症とは?治療法や全治期間、よくある疑問にお答えします

    内側側副靱帯を損傷してから治るまで

    内側側副靭帯を損傷して治るまでの目安を、大まかではありますが見ていきましょう。

    全治(治療期間)

    内側側副靭帯損傷がⅠの場合は、包帯やサポーターによる固定、リハビリを行いながら1〜2週間程度で全治が期待できるでしょう

    当院では2週間でスポーツ復帰したサッカー選手がいます。

    内側側副靭帯がⅡの場合は1~2週間程度の固定とリハビリを並行し、6週間程度で全治できる傾向でしょう。

    内側側副靭帯がⅢの場合は、固定とリハビリを並行し、最低でも3~4ヶ月程度の期間を目安に進めていくべきです。

    目安はあくまでも内側側副靱帯損傷のみの目安ですので、同時に半月板や前十字靭帯損傷の場合にはさらに期間は要します。

    全治に関する記事はこちらでもご覧いただけます。

    肘の剥離骨折について。原因や全治期間、ならないためにできること。

    歩けるまで

    内側側副靭帯損傷で歩けるようになるまでは、重度のⅢでも歩行は可能ですが、つま先荷重での歩行である上に、膝の曲げ伸ばしはできません。

    となると、以前のような歩行になるまでは軽度では2.3日、重度では一ヶ月以上を要するでしょう。

    かかとの骨を損傷した時、歩けるまでは?」に関する記事はこちら。

    踵骨骨折はどのくらいで歩ける?原因や症状、治療法を解説します

    スポーツ復帰まで

    内側側副靭帯の損傷がⅠ~Ⅱの場合は、炎症や痛みがなくなるまで1~3週間程度となり、この期間内でのスポーツ復帰が期待できます。

    ただ、再度負傷するとそれまで行ってきた治療の期間よりもさらに長い期間を要してしまう傾向ですので、焦らずに進めていきましょう。

    内側側副靭帯の損傷がⅢの場合は8週間以上の治療や施術、リハビリ期間を目安としてスポーツ復帰を目指すことが一般的です

    こちらも焦らずにリハビリを行っていきましょう。

    復帰までにかなり時間を要する「アキレス腱断裂」の復帰に関する記事はこちら。

    アキレス腱断裂の治療法とリハビリ、早期復帰するまでにできること

    内側側副靱帯の損傷を早く治す方法

    内側側側服靭帯の損傷を早く治すためには、

    が重要なポイントになります。

    何よりもリハビリにおいて一番のポイントは「焦らないこと」です。

    焦っても靱帯の修復は早くなりませんし、筋肉も早く付くわけではありません。

    【リハビリは、地道に、しっかり行うこと】が、最も近道となりますので、是非ともお見知り置きください。

    骨折を早く治す方法はこちら。

    手や足の骨折を早く治す方法は?骨の回復を早める秘訣を教えます

    内側側副靱帯が損傷した時のリハビリメニュー

    内側側側副靭帯が損傷した時のリハビリメニューを見ていきましょう。

    内側側側副靭帯のⅠ~Ⅲの度合いに応じて、

    などのリハビリを行っていきましょう。

    アイソメトリック運動とは、空気椅子のように筋肉が伸び縮みしないトレーニング方法です。

    体幹トレーニングも同じ姿勢で筋肉の伸び縮みがないので、アイソメトリックトレーニングになります。

    内側側副靱帯の損傷に限らず、膝の靭帯を負傷すると、可動域は制限され、筋力も低下していくため、スポーツをしない方でも行ったほうが良いでしょう。

    SLR訓練は、仰向けで膝を伸ばしたまま上げることで、太もも前についている大腿四頭筋のトレーニングになります。

    スポーツ復帰を目指す方はアイソメトリックトレーニングに加えて、可動域訓練やジャンプ系や体幹のリハビリメニューも行う流れとなるでしょう。

    ジャンプ系と体幹のリハビリを行うのはスポーツ選手に限りですので、ご安心ください。

    リハビリの意義と目的に関しての記事はこちら。

    リハビリの目的や分野とは?意味あるものにするためのポイントを解説!

    内側側副靱帯を損傷した時のテーピング方法

    内側側副靭帯を損傷した時のテーピング方法をご紹介します。

    伸びるテーピングで、サイズは75ミリのものを使いましょう。

    ご紹介する方法はセルフ施術でも巻ける簡単な方法になります。

    1:3.4センチくらいの高さに踵を載せて、軽く膝を曲げる(緑シールは痛いところです)

    2:太ももとふくらはぎに1本テーピングの巻く

    3:痛みのある部分を中心にバッテンになるように巻く

    4:太ももとふくらはぎまで貼ってあるテーピングを抑える

    この方法は簡易的ですが、バッテンの部分で引っ張りながら貼ると、かなり固定力も増します。

    もっと強度が欲しい場合には先生に巻いてもらいましょう。

    テーピングの効果を最大限にする方法についてはこちら。

    テーピングの効果って?効果を最大限活かすための注意点と疑問アレコレ

    内側側副靱帯の損傷に関する疑問集

    ここからは、内側側副靭帯の損傷に関する疑問集にお答えしていきます。

    内側側副靱帯損傷後、痛みが続くのはなぜ?

    内側側副靭帯の損傷後に痛みが続くのは、

    といった原因が考えられますので、先生の指示のもと、治療・施術を進めていきましょう。

    痛みが続くのは脳が原因かもっ!?

    詳しくはこちらをご覧ください。

    検査で異状なしも、痛みが長く続く理由は脳が原因かも!?

    内側側副靱帯損傷が治らないのはなぜ?

    内側側副靭帯損傷が治らないのは、

    などの原因です。

    治らないというのは

    の、おおよそ三通りで考えられます。

    特定の動きの痛みであれば、その動きに特化した筋力トレーニングや身体の使い方を修正すれば軽減・消失していきますし、腫れや痛みがあるのはまだ損傷による炎症が続いているのでしょう。

    超音波や酸素ルームで組織の修復を促すと早期に軽減・消失します。

    恐怖心による動作の制限は、リハビリで一つひとつの動作を意識して確認しながら行うと解消できますので、焦らずに行いましょう。

    酸素ボックス(ルーム)の効果はこちら。

    酸素ボックスとは?仕組みや効果、さまざまな疑問にお答えします

    【まとめ】内側側副靱帯について

    本記事では内側側副靭帯について、役割や損傷時の症状、さまざまな疑問にお答えしてきました。

    内側側副靭帯の損傷は膝関節の安定性が失われた状態のため、スポーツの場面では大きな支障になることがあります。

    膝に強い衝撃を受けた場合は、内側側副靭帯損傷の可能性を考慮して、早い段階での応急処置を行い、治療や施術を受けるようにしましょう。

    院長:伊藤良太
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