変形性膝関節症のリハビリで行うこととは?
カテゴリー:膝の痛み
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変形性膝関節症のリハビリには、
ここでは変形性関節症のリハビリについて、
関連記事として、こちらもご覧ください。
→変形性股関節症でしてはいけないこと、運動療法や手術を詳しく解説!
Contents
変形性膝関節症のリハビリで行うこと
変形性関節症のリハビリで行うことには、一般的に筋トレやストレッチが挙げられますが、当院独自のリハビリも併せて見ていきましょう。
筋力トレーニング
筋力トレーニングは変形性膝関節症の代表的なリハビリ
- 筋力をつけて膝関節にかかる負担の軽減
が目的であり、特に太ももの前の筋肉である大腿四頭筋(だいたいしとうきん)を鍛えていくのが基本的なトレーニングになります。
太ももの裏にはハムストリングというとっても強い筋肉群がありますが、鍛えるとなるととても難しい部位にもなるため、大腿四頭筋を鍛えるのが一般的です。
筋トレを普段から行っていると変形性膝関節症の予防にもなり、そのほかにもたくさんのメリットがあります。
詳しくはこちらをご覧ください。
運動療法
変形性膝関節症の運動療法は、
- 膝の可動域回復、または維持
- 膝の曲げ伸ばしをスムーズにする
- 歩行距離を伸ばしていく
という目的があり、有酸素運動や可動域訓練が行われます。
変形性膝関節症の運動療法は、
ストレッチ
変形性膝関節症になると靭帯や腱、関節包、
ストレッチによるリハビリは膝関節を構成する組織の維持・拡大の目的があり、一度固まった関節や周辺組織を元に戻す工程は長くかかりやすいため、早期に開始すべきリハビリでもあるのです。
変形性膝関節症について今からできることについてはこちら。
→変形性膝関節症の原因と将来ならない為に今すぐにでもすべきコト
歩き方
変形性膝関節症になってしまうと、以前行っていた普通の歩行を忘れてしまい、二度と戻れないケースも多くあります。
そのため、変形性膝関節症の症状を抱えてしまった場合、すぐに行うべきリハビリと言って良いでしょう。
変形性膝関節症の歩き方によるリハビリは、
- 自分自身で上半身の荷重量を増減調整できる
- 支持基底面が広く取れるため安定した歩行練習ができる
というメリットがあり、安全にしかも患部の負荷を軽減しながら行うことが可能です。
歩き方に関する内容はこちらにも詳しくご紹介しております。
→モートン病に効くテーピングとマッサージの方法、歩き方とインソールの関係
変形性膝関節症のリハビリでしてはいけないこと(禁忌)
変形性膝関節症のリハビリでしてはいけないことについて、詳しくお伝えしていきます。
先生の指示を守らなかったり自己判断で
重い重量での筋力トレーニング
変形性膝関節症は患部に筋肉や関節のこわばり、痛みや腫れ、
そのため重い重量をかけた筋力トレーニングを行ってしまうと、身体を支える膝に強い負荷がかかってしまい、
歩いているだけでも痛みを感じる場合には、重量を使ったトレーニングは禁忌ですので、この機会に是非ともお見知り置きください。
痛みを我慢してのリハビリ
膝に痛みや炎症がある状態を我慢してのリハビリは、症状の悪化を招くケースもしばしば。
また痛みを我慢しながらリハビリをすると、運動療法や日常生活の
リハビリは焦らず、じっくり、確実に行うことが最も近道です。
焦らずに行いましょう。
勢いをつけてのストレッチや運動
勢いをつけての大きな動き、ストレッチや運動は関節や筋肉、そのほかの組織に強い負荷がかか
歩行や階段の上り下りで痛みがある場合には、勢いをつけての動きは避けるのが無難でしょう。
変形性膝関節症のリハビリで行う筋力トレーニング
続いては変形性膝関節症のリハビリで行う筋力トレーニングを見ていきましょう。
座って大腿四頭筋
座って大腿四頭筋を鍛える筋力トレーニングは通常、椅子に座って膝を伸ばすだけですが、それだけでは十分な負荷が加わらないため、私が推奨する方法は
- 台や椅子の上に膝を伸ばした状態で座る
- 膝を曲げないまま上に上げる(できるだけ上半身は後ろに倒さない)
- 下げる時も膝を曲げず、台や椅子にも着けない
- 10〜20回行う
となります。
「膝を伸ばしたまま上に上げる」というのが効果的に大腿四頭筋に負荷をかけられるポイントです。
つま先立ち
変形性膝関節症になると、または膝に不具合を抱えるとつま先立ち動作を行わなくなりますので、行うべき筋トレと現場で強く感じています。
方法は、
- テーブルや壁に手を当ててバランスを取る
- そのままの状態でつま先を上げる
つま先を上げるだけでなく【上げきる】というのが大きなポイントです。
ふくらはぎの筋肉が落ちると踏ん張る動作や、膝の支持機能の低下につながるため、とても重要なトレーニングと言えるでしょう。
つま先上げ
つま先上げのリハビリは、
- 椅子に座る
- つま先を最大限上げる
この筋トレも一般的には重要視されてはいませんが、当院ではとても重要と判断し、必ず行う内容となっています。
先ほどのつま先立ちと同様、足首周辺を鍛える目的となっていますが、その理由には「膝に何かしらの不具合を抱えている方は足首が弱い」ということがとても多いのです。
検査をしてみると、とても高い確率で症状のある方の足首は弱いでしょう。
関連記事としてこちらもご覧ください。
→足首が固いのはなぜ?原因と生じるデメリット、セルフチェックや対処法を解説
加圧トレーニング
加圧トレーニングは膝に専用のベルトを巻いて筋トレ
血液の抑制から、減圧によって解放された血液が一気に流れると、血管のすみずみにまで血液が入り込んで血流が活性し、
ジムなどで主に使用されていますが、ケガにも大きな効果をもたらし、成長ホルモンの分泌により、通常よりも早く筋肉がつくトレーニングでもあります。
加圧トレーニングについて詳しくはこちらをご覧ください。
→加圧トレーニングの効果とは?実は良いことだらけなのをご存知ですか?
変形性膝関節症のリハビリでのストレッチ
続いては、
膝伸ばし
膝伸ばしのストレッチは、
- 両足を前に伸ばして座る
- つま先を触れるように身体を前に倒していく
- 気持ちよさを感じる間行う
痛みを感じながらでは筋肉は益々緊張してしまいますので、「気持ちよさを感じる」くらいの負荷で行ってください。
ストレッチを上手に行う方法はこちら。
→間違ったストレッチをしないために、知っておくべきこととは?
という流れになり、
膝抱え
膝抱えのストレッチは、
- 仰向けになり片足の太ももの裏を両手で抱える
- 抱えた足を胸につけるように引き寄せる(息は吐きながら行う)
- 気持ちよさを感じる間行う
お風呂上がりなどに行うと、より可動域は広がりやすいです。
膝の動きに余裕のある方は、すねも一緒に抱えて行ってみましょう。
変形性膝関節症のリハビリで行う歩き方
変形性関節症のリハビリで行う歩き方は、
かかとからつま先への移動は、
- かかとから着地
- 小指側から親指側へ体重移動する
- 人差し指からつま先方向へ抜ける
というのが理想的と言われていますが、実際に認識するのは難しいでしょう。
ただ、変形性膝関節症になってしまうと痛みをかばう歩行になり、親指側に体重が乗せにくくなる歩き方になってしまうため、水中歩行などで荷重を軽減させた状態で行うのがお勧めです。
ほかにはインソールなどで歩行を助けると楽になります。
インソールについてはこちらをご覧ください。
変形性膝関節症をリハビリで自分で治すには?
変形性膝関節症のリハビリをしながら、
- テーピングやサポーターを使用して膝を守りながらのリハビリを行
う - 適度なウォーキングや屈伸運動を行う
- 筋力の回復を見ながら自転車漕ぎのトレーニングを始める
などの方法が有効でしょう。
変形性膝関節症の回復を早めるためには、
- 膝関節に負担のかからない動作や体勢を心がける
- 膝への強い負担となる肥満に気を付け、
栄養バランスの取れた食事をする
ことも心がけておくようにしましょう。
【まとめ】変形性膝関節症のリハビリについて
本記事では変形膝関節症のリハビリ内容、
変形性膝関節症は関節の疾患の中でも特に起きやすいもので
しなやかで安定した膝の動きを取り戻すために、指示を守った正し