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公開日:2024年9月25日

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圧迫骨折は高齢の方に起きやすい骨折で、場合によっては寝たきりになることもあるため、適切なタイミングで正しいリハビリを始めておくことが早期回復のポイントです。

ここでは圧迫骨折のリハビリの内容や運動を詳しくお伝えいきます。

圧迫骨折のリハビリの他の内容について詳しくはこちら。

圧迫骨折時の座り方とやってはいけないこと、痛み軽減のために出来ること

院長:伊藤良太
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圧迫骨折とは

圧迫骨折とは【背骨がつぶれたように折れてしまう骨折】のことを言い、骨粗鬆症が大きな原因です。

骨粗鬆症になると骨の強度が弱まり、もろい状態のため、尻もちや転倒などで背骨強い衝撃が加わると背骨がつぶれて圧迫骨折を生じてしまいます。

圧迫骨折は通常の骨折のような痛みやしびれ、熱感などが出にくい傾向で、加えて自分では気づかないケースもめずらしくないため【いつの間にか骨折】と言われるほどです。

圧迫骨折の主な症状は痛みはもちろん、吐き気や食欲不振、息苦しさなどがあり、70代以上の男女に多く見られる傾向にあります。

骨折を早く治す方法はこちらをご覧ください。

手や足の骨折を早く治す方法は?骨の回復を早める秘訣を教えます。

圧迫骨折のリハビリはいつから始めるべきなのか?

圧迫骨折のリハビリはいつから始めるべきなのでしょうか?

実は保存療法・手術療法によって始める時期が異なっているのです。

圧迫骨折で保存療法を受けた場合は、コルセットで固定をして安静を維持しながらもその当日からリハビリを始めることが一般的となっています。

圧迫骨折の保存療法のリハビリはコルセット着用のもと、個人差があるものの早い方では1週間、遅い方でも1ヶ月程度で身体の動きは取り戻していくでしょう。

もちろん患部に負担のかかる動きは避けなければいけませんが、できるだけコルセットを着用しつつも動いていく流れになります。

圧迫骨折で手術療法を受けた場合は、4週間程度の入院を経て術後1日目からリハビリを始めることが通常です。

圧迫骨折の手術療法のリハビリは、

  • 腰椎の固定によって低下してしまった筋力
  • 肺炎
  • 高齢者に良く見られる安静時の認知症

といったトラブルをなくすための目的があり、できるだけ早い歩行の再開と合わせて進められていきます。

リハビリについて詳しくはこちら。

リハビリの目的や分野とは?意味あるものにするためのポイントを解説!

圧迫骨折のリハビリの内容

圧迫骨折のリハビリ内容は、保存療法・手術療法にかかわらずに運動やストレッチなどを行うことが通常です。

ここでは、圧迫骨折後のリハビリの主な内容と目的について見ていきましょう

くれぐれも行う際には、先生に許可を得てから行ってください。

杖やシルバーカーの使用

圧迫骨折後は、痛みのために腰が伸ばしにくくなるため、前かがみの体勢になり身体をまっすぐに伸ばすことができなくなってしまいます。

杖やシルバーカーを使ったリハビリは、前傾体勢になりやすい上体を支えてスムーズな動きを助けたり、身体のバランスを整えながらの歩行が可能になります。

ただ、一つ注意が必要で、杖やシルバーカーに頼りすぎると腰は伸びずに曲がったままになるため、圧迫骨折が治っても骨の変形が起きてしまい、腰が曲がったまま、または曲げている方が楽、のようになってしまいます。

あくまでも杖やシルバーカーに頼りきらずに、できるだけ短い期間だけの使用を目指してリハビリを行いましょう。

参考にこちらもご覧ください。

腰を伸ばすと痛い方へ。痛みの原因とストレッチをご紹介!

運動

圧迫骨折後のリハビリの運動では、筋トレを行ったり、早く動いたりなどのような頑張って行うような運動ではありません。

目的は【関節が固まらないように、動かないために落ちてしまう筋力をできるだけ落とさない】というのが最も大切です。

    実際どのようなことを行えばよいいのかといと、簡単にできるものでは「ラジオ体操」になります。

    朝だけに限らず、1日のうちで2〜3回ほど行うと、結構な刺激になり、筋力や関節の可動域回復にとても効果的です。

    ただ、本気で行うとラジオ体操もかなりの強度ですので、初めのうちは音楽に合わせず、自分のペースで、そして動く速さも少しゆっくり行った方が良いでしょう。

    特に腰を反る、または腰を前に曲げる動作には注意してください。

    ストレッチ

    圧迫骨折後のストレッチによるリハビリには、

    • 腰周り
    • 股関節周り

    を重点的に行うと良いでしょう。

    お勧めするストレッチはこちらです。

    1. 仰向けで丸まる
    2. 仰向けで膝倒し

    ストレッチを間違って行うと逆効果です。

    こちらをご覧ください。

    間違ったストレッチをしないために、知っておくべきこととは?

    圧迫骨折のリハビリでの注意点

    圧迫骨折のリハビリでの注意点ではどのようなことがあるのでしょうか?

    圧迫骨折後の正しいリハビリで回復を促すため、ここではリハビリ時の注意点や禁忌についてお伝えしていきます。

    前かがみの姿勢をできるだけ避ける

    圧迫骨折は背骨の前方に起こるため、前かがみの姿勢が癖になると背骨や腰回りの筋肉、肩や首、このほか内臓にかかる負担が大きくなります。

    腰の骨が変形すると一生戻らないため、できるだけ前屈みの姿勢になる動作を避ける、または身体の使い方を心がけましょう。

    どうしても中腰に作業の時にはコルセットの使用を強く推奨します。

    コルセットの使い方はこちらをご覧ください。

    ぎっくり腰になった時の対処法とコルセットの正しい使い方

    重たいものを持たないこと

    圧迫骨折後のリハビリで回復が見られたとしても、完全に骨折が治っていない状態で重いものを持つと再び骨折するリスクはとても高いです。

    合わせて圧迫骨折が治っても、骨粗鬆症がある場合には重たいものを持たない方が賢明でしょう。

    圧迫骨折の予防法

    圧迫骨折の予防法について、それぞれ見ていきましょう。

    骨粗鬆症対策

    圧迫骨折の原因となる骨粗鬆症対策は、

    • 骨の材料になるカルシウムを摂る
    • カルシウムの吸収を助けるビタミンDを摂る
    • 体内にビタミンDを作り出す日光浴を行う
    • 骨の再生に必要な吸収を妨げる糖分の摂取を控える

    ことが効果的です。

    骨を強くする方法について詳しくはこちらになります。

    骨を強くする方法とは?食生活や日常生活でできることを詳しく解説!

    動き方

    圧迫骨折を予防するための動き方(座り方や物の持ち方)は、

    • 座る時:ゆっくりと腰を下ろす(勢いよく座らない)
    • 座り方:腰を伸ばした状態で座る
    • 物の持ち方:できるだけ中腰では持たない

    ことがポイントです。

    日常生活では作業に夢中になるためどうしても忘れてしまいがちですが、身を守るためにも身につけて欲しい内容ではあります。

    適度な運動

    骨は適度な刺激により強度を増していくため、安静に指定いるよりも歩行や早歩きなどの刺激を加えると老化を遅くしてくれます。

    同時に運動により神経系(バランス)の低下も防げるため、転倒防止や筋力低下も防げるため、是非とも適度な運動はこなった方が良いでしょう。

    一番推奨する運動は水泳です。

    その理由には

    • 浮力により下半身の負担軽減
    • 心肺機能への働きかけ
    • 転倒によるケガの予防(転んでも水の中のため、クッションとなケガをしにくい)
    • 全身運動による筋肉への働きかけ

    などが挙げられます。

    安全に、しかも効率的に運動ができるのが水泳の最も優れていると言えるでしょう。

    環境の見直し

    圧迫骨折は、

    • 階段に手すりを設置する
    • カーペットなどの敷物を敷かない
    • バリアフリーの設備を検討してみる
    • 歩行時の安定した姿勢を助ける杖や歩行器を使う
    • 腰への負担が軽減できるリクライニングベッド、椅子の使用

    といった、日常生活の工夫や器具を使って予防は可能です。

    【まとめ】圧迫骨折のリハビリについて

    本記事では圧迫骨折の原因や症状、リハビリの開始時期や内容について解説してきました。

    圧迫骨折後になりやすい寝たきりは10%程度というデータ報告があるため正しいリハビリの継続と強い骨を育む生活習慣を心がけていきましょう。

    院長:伊藤良太
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